1年ぶりに練習へ来始めたBちゃん
これは、私の娘が小学2年生の時の話です。
娘が所属するアイスホッケーチームには、家庭の事情で1年ほど練習に来ていなかったBちゃんという3年生の女の子がいました。
私たちが入部して半年ほど経った頃から、Bちゃんはちらほらと練習に顔を出すようになります。すべての練習に来ていたわけではありませんでした。
後から聞いた話では、Bちゃんはもともと、娘と同学年で娘より先にチームにいたAちゃんと仲が良かったそうです。Aちゃんと娘は同じ2年生、Bちゃんは一つ上の3年生でした。
練習の合間のお昼ご飯と、練習後の公園
娘とBちゃんは、すぐに意気投合しました。
Bちゃんが練習に来た日は、ほぼ毎回、練習の合間に親も一緒にお昼ご飯を食べに行き、練習後には公園で遊ぶようになります。
学年は一つ違っても、二人は練習のない時間も一緒に過ごす仲になっていきました。
河川敷で上がった「私のBちゃんなのに」
ある日、氷上練習が終わり、陸トレを行う河川敷へ移動した時のことです。
陸トレが始まるまでの待ち時間に、Aちゃんが娘の目の前で「私のBちゃんなのに」と言って泣き崩れました。
日々、娘とBちゃんが仲良くする姿を見て羽谷さが募ってのことだったようです。
どうしていいか分からなかった娘は、「そうだよね、ごめんね」と謝ることしかできませんでした。
娘は、Bちゃんと一緒に過ごしていただけです。それでも娘は、目の前で泣くAちゃんに謝る言葉を選んでいました。
Bちゃんが選んだのは
私たち親は、子どもたちの流れに任せることにしました。娘に特別なアドバイスはせず、様子を見守ることにしたのです。
その後、Bちゃんは「娘ちゃんといるのが楽しい」と話し、Aちゃんに束縛されるのが嫌だったことも口にしていました。そしてBちゃんは、自分から娘と一緒に遊ぶことを選ぶようになっていきます。
大人が間に入らなくても、子どもたちは誰と過ごすかを自分で決めていたのです。
あの日、悪いことをしていないのに「ごめんね」と謝った娘。その娘のそばにいることを、Bちゃんは自分の意思で選んでくれた出来事でした。
【体験者:30代・女性、回答時期:2026年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


