県大会3回戦、監督の退席処分で1人少ない2分間に
高校3年生の夏、私はハンドボール部の主将として県大会3回戦に臨みました。後半残り10分の時点で、チームは2点リードしていました。
ところが、判定に納得できなかった監督が、ベンチから審判に繰り返し抗議したのです。監督は失格となって退席処分を受け、ルールにより私たちは2分間、1人少ない状態で戦うことになりました。
数的不利の2分間で3点を奪われ、試合は逆転されました。終了間際の7mスロー(反則で得点のチャンスを阻まれたときに与えられるペナルティースロー)は後輩が外し、最後は1点差で敗れたのです。
「主将の判断ミスで負けた」 → 保護者の動画に映っていたもの
翌日のミーティングで、監督は「最後の7mスローを後輩に任せた主将の判断ミスで負けた」と言い放ちました。前半に手首を痛めていた事情もありましたが、私は何も言い返せませんでした。
数日後、副顧問が保護者から預かった試合動画を、部員と一緒に確認しました。映像には、監督が退席する前まで、私たちがリードを保っていたことがはっきり残っていました。失点が集中していたのは、1人少なかった2分間だったのです。
副顧問は「流れが変わったのは、主将の判断の前だ」と話し、試合動画を監督にも見せてくれました。
部員全員の前での謝罪と、翌年の7mスロー
次の練習前、監督は部員全員の前で私に謝罪しました。翌年からは、試合中の抗議は主将を通すというルールがチームに定着したのです。
最後の7mスローを外した後輩は、翌年の同じ大会で7mスローを決め、チームを勝利に導きました。
まとめ
主将に押し付けられた敗戦の責任を覆したのは、感情論ではなく、保護者が残していた試合の記録でした。監督の謝罪も、抗議のルールも、事実を確かめたところから始まったのです。
試合に負けて誰かを責めたくなったときは、まず記録を見返してみてください。
【体験者:20代・男性、回答時期:2026年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Qolyコラムニスト:Yutel_06


