ブラジル代表のエースとして活躍してきたネイマール。今年で33歳になったスターは、近年怪我に苦しんでいる。
2023年10月の代表戦で左ひざ前十字靭帯断裂と半月板損傷の大ケガを負い、およそ1年後にピッチに戻ってきたものの、その後もコンディション不良に悩まされ、いまだに代表復帰は果たせていない。
ネイマールは今年から古巣サントスに戻ってプレーをしているが、チームは2部再降格の危機にある。
サントスは、カズこと三浦知良や王様ペレらもプレーしたブラジルが誇る名門だが、2023年に史上初めて2部リーグへ降格。2024年は、伝統の背番号10を封印して戦った2部リーグで優勝し、1年での1部復帰を決めた。
そして、ネイマールが10番として、チームに復帰したのだが、現時点で2部降格圏内の17位と低迷。
9日のフラメンゴ戦には2-3で敗れた。ネイマールは自らゴールキックを蹴りに行くなど後方からの組み立てに参加するも、前半36分にイエローカードを貰うと、後半40分に交代。
『Globo』によれば、ネイマールは審判への抗議でカードを提示されたそうで、前半終了時のインタビューで判定への不満をぶちまけていたそう。
「この審判は最悪だ。失礼ながら、下手なうえに傲慢。キャプテンが発言権を持つと彼らは言うが、話そうとすると、背を向けて逃げる。話しかけると、脅される。厄介な状況だ。
イエローカードをもらったのは、彼が俺を脅してきたからだ。『近づいたらイエローカードを出す』と言われた。俺は『あんたに話すことはできないのか?』って伝えた」
ネイマールは交代後にペットボトルを蹴りつけると、ベンチではなく、ロッカールームに帰っていったそうで、同紙はこうも指摘していた。
「ネイマールはピッチを退き、監督の決定に異議を唱え、チームに背を向けた。ベンチで試合を見守る代わりに、ロッカーへ直行したのだ。
シーズン終盤に差し掛かるなか、ネイマールのサントス復帰は失敗に終わったことが明らかになりつつある。チームは降格の危機に瀕しており、ネイマールはピッチにいる時間よりも怪我をしている時間の方が長かった。
ネイマールの長所は衰える一方、短所は変わっていない。33歳になった彼は、競争心や爆発的フィジカル、困難に立ち向かう能力を失っている。そして、エゴ、冷静さの欠如、未熟さは依然として残っている。世界に華麗なサッカーを披露したキャリアに似合わぬ、哀れなキャリアの終焉へと向かっている。
フラメンゴ戦では類まれなテクニックで好プレーを見せたものの、チームメイトへの不満をぶちまけ、イエローカードを受けたことで累積警告による出場停止になってしまった。
ネイマールはサントスにとって依然として重要な選手。だからこそ、フラメンゴ戦のパフォーマンスはさらに非難されるべきものとなる。
クラブが残留するために、背番号10は、ピッチ上の現実と矛盾するような発言や投稿ではなく、真に貢献する必要がある。
特にW杯が控えている状況ではなおさらだ。最新の試合でカルロ・アンチェロッティ監督に対するネイマール関連の質問はひとつだけで、監督は短く答えたのみ。これまでは彼が話題の中心だった。
いまや背番号10の代表復帰の可能性は、過去の功績にしか基づいていない。しかし、計画は失敗に終わった。ブラジルへの復帰は、彼の長所よりも欠点を露呈することになった」
フィジカルが衰えるなか、未熟さは相変わらずとのこと。
ネイマールは来年2月の誕生日で34歳になるが、2026年W杯のブラジル代表メンバー入りを果たすことはできるだろうか。
井上大輔(編集部)
