かつて世界的スター選手として活躍したアンドレス・イニエスタ。

スペインの強豪バルセロナで長年主軸として君臨すると、2010年にはスペイン代表のW杯初優勝に大きく貢献した。

2018年から2023年までJリーグのヴィッセル神戸でもプレーし、2024年に現役を引退している。

そうしたなか、ペルー紙『La Republica』などは、イニエスタがペルーの実業家に対する詐欺容疑で捜査を受けていると報じた。

「世界で最も尊敬されるサッカー選手のひとりであるイニエスタが、現在ペルーで司法捜査の渦中にいる。

当局によると、イニエスタは現地実業家グループを巻き込んだ詐欺行為に関与した疑いがある。

現在は予備捜査段階だが、当局側は、イニエスタが実現しなかった投資話への資金調達計画に直接的または間接的に関与したかどうかを明らかにしようとしている。

告発内容によると、ペルーの実業家たちは、イニエスタも所有するNSN社に多額の資金を手渡したという。

エンターテインメントとスポーツ関連の国際プロジェクトへの参加を約束するものだったが、最終的に資金は跡形もなく消えた。ペルー検察は、詐欺被害者に迅速に対応するために捜査を続けている」

一方、スペイン紙『La Sexta』は、「ペルー検察は、実業家から60万ドル(約9200万円)超を詐取した容疑でイニエスタを捜査」としつつ、「イニエスタに近い関係者は、彼が事件の被害者であると主張」と伝えた。

「被害者のひとりは、イニエスタらが共同設立したNSN社の子会社によって詐欺に遭ったと主張している。

複数のサッカーの試合やコンサートの企画に投資したものの、計画されていた6つのイベントのうち、実際に開催されたのは1つだけで、大きな損失を出したと強調。1年後に同社は多額の負債を残して破産宣告し、資金の行方は不明になった。

『何の通知もなかった。会社が清算中だと知った。彼らは何も責任をとらなかった』

ペルーメディアによると、地元検察はイニエスタを詐欺容疑で捜査しており、『ペルーで集められた資金が海外の口座に送金された可能性がある』としている。また、イニエスタが自身の名声とイメージを利用して投資家を誘致した可能性も指摘している。

イニエスタに近い関係者は、NSNと彼自身もがこの件で被害を受けたと語った。彼らは、ペルーに『不適切な人物が率いる』子会社を設立し、自らと第三者に損害を与えたと説明。

その関係者によると、検察当局はあらゆる捜査を行っており、そこにNSNとイニエスタも含まれているという。

彼らは『責任者は適切な人材を選ぶ際にミスがあった』として、その人物らが「会社自体に損害を与えた」と主張。さらに、これらの人物らはこの2年間はNSNと仕事をしておらず、会社は『彼らが残した負債返済のために清算中』であることを強調した。

声明の中で、彼らは公表された告発を断固として否定しつつ、『その情報は、著名人のイメージを悪用する目的で公表された』と遺憾を表明。また、ペルーの司法制度への信頼を示しつつ、『活動と名誉を守るために適切な法的措置を取る権利を留保する』『本件に関するすべての情報については、最大限の厳格さを求める』としている」

関係者は、イニエスタ自身も被害者として、疑惑を否定しているようだ。

筆者:井上大輔(編集部)

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