J1のFC町田ゼルビアは12日、三輪緑山トレーニングセンター(東京都町田市)で練習を公開。
FW藤尾翔太が、16日午後1時10分から国立競技場で行われるFC東京との天皇杯準決勝に向けて意気込みを語った。
天皇杯決勝進出へ、“最後の質”を高める
この日の練習では、入念にストレッチを行い、チューブを使った体幹トレーニングなどを実施。
その後はボールを使い、町田らしい攻守の切り替えを意識した練習で選手たちが汗を流した。
黒田剛監督は度々選手に対して、パスやシュートを一つ、一つこだわるようにとげきを飛ばし、普段よりも緊張感のある雰囲気の中で練習が行われた。
練習後、公開練習に集まったファンに笑顔を見せた藤尾だが、「ここ2試合で負けている状況なので、もう少しピリッとしないといけない。全員がそこは受け止めないと」と、FC東京とのリベンジマッチに向けて目の色を変えた。

16日の天皇杯準決勝FC東京戦に向けて練習に励む藤尾
町田は9日に国立競技場で行われたJ1第36節FC東京戦で、後半42分に痛恨の失点を許して敗れた。
16日の天皇杯準決勝は、再び国立競技場で同じ相手と対戦するだけに、連敗は許されない。
町田の背番号9は、「セットプレーを含めてチャンスはある。 あとは(シュートを)決めることと、試合終盤の失点が目立っているので、(試合の)最後をもっと引き締めることを(チーム)全体でやらなくちゃいけない」と、練習中に黒田監督が何度も訴えていた“最後の質”について意識を高めた。
さらに同選手は「全体的にシュートが少ないので、まずはゴールに向かわないと意味がない。攻撃(の場面)でボールを失ったときの切り替えは早いんですけど、守備から攻撃への切り替えがこのチームは遅い。そこはもっと(良い)ポジションを取るなり、攻撃に行ける体勢を取るであったり、枚数をかけたり、改善する必要があると思います」と、いまのチームが必要とする改善点について語った。
9日のFC東京戦では、後半アディショナルタイムにピッチに投入された藤尾。次戦はベンチから試合を見てイメージしていたプレーを試合で発揮したいと意気込む。
「もし(試合に)入ったとしたら、外で見ていた部分や考えていたものもあるので、しっかりとチームに合わせながら、ゴールに向かっていきたいと思います」
藤尾は今年8月31日に行われた川崎フロンターレとのJ1第28節以降、公式戦でゴールから遠ざかっている。得点に飢えるストライカーが、町田を初の天皇杯決勝へ導いてみせる。
(取材・文・撮影 縄手猟)

