日本代表は17日、東京都の国立競技場でキリンチャレンジカップ2025のボリビア代表戦(18日午後7時15分キックオフ、国立)に向けた前日練習を行った。
クロスボールからチャンスを演出したいと口にしたDF菅原由勢(ゆきなり、ドイツ1部ブレーメン)。
長年にわたりピッチ内外でサムライブルーを盛り上げてきたDF長友佑都(J1・FC東京)が、今回の代表活動には招集されていない中、報道陣から“ポスト長友”としての役割を期待された。
“ポスト長友”ではなく…
ここで結果を残し、再び日本代表に定着したい。
来夏に開催されるFIFAワールドカップへの出場を決め、11月の活動では14日に行われたガーナ代表戦に2-0で勝利した森保一監督率いるサムライブルー。
ガーナ戦では後半23分からウィングバックで出場した菅原は、「いままでウィングバックで出てきた選手たちは二人とも攻撃的な選手だし、彼らと比較されることは自分も分かっている。しっかりとそこに『自分もいるんだぞ』と、攻撃面でも(良さを)出していきたい」と、ボリビア戦に向けて意気込んだ。
サムライブルーではここまで公式戦17試合2得点1アシストを記録している。右サイドバックを主戦場にしている同選手だが、森保監督がウィングバックをシステムに取り入れてからは出場機会が減少。9月の活動では出場18分間となり、パラグアイ代表、ブラジル代表と戦った10月は招集されなかった。

鳥かごで汗を流す菅原(左、写真:浅野凜太郎)
ボリビア戦では、得意のクロスボールからチャンスを生み出したい。
「攻撃に重きを置いてもいいと思っているし、後ろの選手も『(攻撃的に)行っていいぞ』と声をかけてくれている。しっかりと結果につなげていかないといけないと思っています。
(ボリビア戦では)相手のバランスと、自分たちがボールを持ったときのバランスが大事になる。パズルみたいなものだと思うし、相手とのミスマッチやスペースを見つけながら有効的にボールを運べたらいいと思う。守備を固めてくるんだったら、クロスとか自分の強みを出せる部分もある。しっかりとチームの勝利に貢献できるようにしたいです」
また、この日は報道陣から“ポスト長友”として期待していると告げられた菅原。明るいキャラクターで、日本代表のムードメーカーになっている25歳は「こんなもんでしょ。自分で言うのは恥ずかしいです」と笑いを誘った。
しかし、“ムードメーカーでいい”とは決して思っていないはずだ。
菅原は少し間を置いてから、代表内における自身の立ち位置について力強く語った。
「(ポスト長友は)得に考えていないというか、あくまで自然体でチームの一部になっているだけ。長友さんは別格なので、そこは考えていない。自分は自分であることが大事」
日本代表の年内ラストマッチを前に、結果が求められる菅原。“ポスト長友”ではなく、菅原由勢としての価値を証明する。
取材・文・写真 浅野凜太郎
