坂元達裕が所属するイングランド2部のコヴェントリーが好調だ。
22日の第16節WBA戦は、坂元のアシストなどで3-2で勝利。2位ミドルズブラに勝点差7をつけて、リーグ首位を走っている。
坂元は、日本代表経験もある29歳のレフティ。前橋育英高校、東洋大学を経て、モンテディオ山形とセレッソ大阪で活躍。2022年から海外で活躍しているが、2021年以降は代表から遠ざかっている。
ただ、コヴェントリーでは右ウィングとして絶対的な地位を築いており、指揮官から絶大な信頼を寄せられている。
『Coventry Telegraph』によれば、コヴェントリーのフランク・ランパード監督は、WBA戦前の会見で坂元についてこう褒めちぎっていたそう。
「彼は一緒に仕事をするのが夢のような選手だ。
史上最も手間のかからない選手ではないとしても、これまで一緒に仕事した、あるいは一緒にプレーした選手の中でも間違いなく最も手がかからない選手だ。なぜならロッカールームでも素晴らしいキャラクターの持ち主だからね。
とても物静かだが、誰とでも仲がいい。(文句を言うために)私の部屋をノックしてくることもないし、何かを要求してくることも決してない。
ただひたすら素晴らしいトレーニングをして、完璧な準備をして、プレーで結果を出す。どんな監督にとってもまさに夢のような存在だ。だから、ここにいる全員がタツを愛しているんだ。
(今シーズンの活躍は)間違いない。私の就任当初から、彼はボールを持った時の能力とボールのない時の献身さが際立っていた。現代のウィンガーとして、彼のようにレギュラーとして出続けて、チームにインパクトを与えたいなら、その両方が必須だ。
(坂元が愛されるのはプレーだけでなく性格面によるところもあるのか)そう思う。タツを知っている人も、少し見ていない人もいるだろうけど、多くの人はピッチ上でのプレーだけで判断するだろうね。
彼の人間性は輝きを放っているだろうし、それが彼そのもの。とはいえ、仕事への姿勢、相手から受ける打撃や、身長185~187cmの相手に空中戦でやり合う覚悟、果敢なタックルやチームのためのリカバリーラン。それに彼の才能を加えたら、もう最高の組み合わせだ。だから、彼と一緒に仕事ができるのは本当に幸運。
(相手に狙われる坂元が受ける激しいプレーについて、本人と話し合ったことはあるか)一度もないね。彼は黙々とやるだけだ」
全く不平不満を言わず、黙々と取り組む坂元のプロフェッショナルな姿勢を大絶賛していたようだ。
47歳のランパード監督は、現役時代はイングランド代表として活躍した元スーパースター。イングランド代表史上8位タイとなる通算106試合に出場したほか、強豪チェルシーではクラブ史上最多となる通算211ゴールを記録したレジェンドでもある。
筆者:井上大輔(編集部)
