2025年のJ1リーグは、残り2試合となった。
首位鹿島アントラーズと2位柏レイソルの勝点差はわずか1ポイント。最終節まで目が離せない展開になりそうだ。
J1史上最多8度の優勝を誇る鹿島は、2016年以来の制覇を狙っている。
そうしたなか、かつてJリーグでも活躍した元北朝鮮代表FWチョン・テセ氏は、『ABEMAスポーツタイム』で、鹿島には伝統的な勝負強さがあるとしつつ、こんな話をしていた。
「攻撃と守備のリンクマンになれるし、ゴールも決められて、アシストもできる、ゲームメイクもできる鈴木優磨選手は圧倒的な存在感。優勝に導く立役者になると思います」
29歳の鈴木優磨は、悪童的なキャラクターで知られ、日本代表招集経験はあるが、代表キャップはない。
ただ、Jリーグ屈指の実力者であり、愛する鹿島で全身全霊を捧げるようなプレーを見せてきた。
鹿島のユースで育成され、トップチームで活躍すると、ベルギーのシント=トロイデンを経て後、2022年に復帰。もともとは本格派ストライカーだったはずだが、近年は超万能型選手へと変貌した。今月8日の横浜FC戦では4-4-2システムの左サイドハーフとしてプレーしたほど。
データ上でも鹿島における鈴木の存在感は突出している。ここまで36試合すべてに出場し、ゴール数はレオ・セアラの19に次ぐ10。アシストはチームトップタイの5。スルーパス総数とチャンスクリエイト総数はチーム断トツトップ。クロス総数と総走行距離は2位で、ファウル数も1位だ。
果たして、こんなスタッツを記録する選手がほかにいるだろうか…。
鹿島は、30日の第37節で東京ヴェルディとアウェイで対戦。そして、12月6日の最終節はホームで横浜F・マリノスと戦う。
筆者:井上大輔(編集部)
