アヤックスが日本代表DF冨安健洋の獲得に動く中、オランダの識者が否定的な見解を示している。

オランダメディア『AJAX SHOW TIME』によると、オランダの元サッカー選手で、現在は『ESPN』のコメンテーターを務めるアンコ・ヤンセン氏は、長期離脱からの復帰を目指す冨安の加入に強い懸念を示した。

9日には、クラブが冨安と半年間の出来高契約で合意に近づいていると報じられたが、ヤンセン氏は「アヤックスが15カ月も試合に出ていない選手を獲得するなんて、あり得るのか?」と疑問を呈したという。

冨安は2025年2月に膝を手術し、今年の夏にアーセナルとの契約を双方合意で解除。現在はフリーとなっており、移籍金が発生しない“特別な機会”としてアヤックスが接触している。

だが、ヤンセン氏は冨安の実力を認めつつ、「何の確実性もない。ここまで落ちぶれたのか。数年前ならあり得なかっただろう」と述べ、クラブの方針そのものに首をかしげた。

さらに同氏は、「彼は後ろの全ポジションをこなせると言われているが、アヤックスはまず本職の優れた右サイドバックを通常契約で獲るべきではないか」と主張。

冨安のユーティリティ性を評価しながらも、「ポジションの曖昧さ」がクラブの補強戦略に合致していないと指摘した。

一方で、冨安にとってはアヤックス加入が大きな転機となる可能性がある。プレー再開の場を得られるだけでなく、来年のワールドカップに向け、日本代表復帰への足がかりにもなる。

アヤックスとしても、冨安が完全復活すればプレミアリーグで活躍したDFを即戦力として組み込めるというメリットがある。

フリーで獲得できる日本代表DFをどう評価するかの答えをめぐり、オランダ国内でも議論が続いている。

アヤックスと冨安が示す決断と今後の動向は、日本のファンにとっても注目すべきポイントになりそうだ。

筆者:江島耕太郎(編集部)

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