FC東京が、さっそく来季の補強に向けて動き出している。
ドイツメディア『Bild』は9日、FC東京が、同国2部ヘルタ・ベルリンに所属するチュニジア代表MFジェレミー・ドゥツィアクを今冬の移籍市場で獲得する可能性があると報じた。
ドゥツィアクはドイツで生まれ育ち、シャルケ、ドルトムントの下部組織で育成されたセントラルMFだ。
年代別代表ではドイツ代表でプレーしていたが、2019年にルーツを持つチュニジアに鞍替えした。
2023年からヘルタに所属しているが、今季はトップチームでの出場機会はなく、実戦はU-23チームでの3試合のみ。
トレーニングはトップチームで続けているものの、2か月以上公式戦から遠ざかっている状況だ。
同メディアによると、同選手は冬の移籍で新天地を探しており、FC東京とドイツ2部ホルシュタイン・キールが獲得に興味を示しているという。移籍金は発生しないと見られており、条件さえ合えばFC東京入りが現実味を帯びる。
実績は十分だ。かつてブンデスリーガではハンブルガーSVやグロイター・フュルトなどでプレーし、攻撃的MFやウイング、セントラルMFまでこなす万能型。
だが、度重なる負傷の影響により、ヘルタ在籍2シーズンでトップチームでの公式戦出場は、17試合にとどまっている。
負傷癖を改善できず評価が上がらない同選手だが、ヘルタのステファン・ライトル監督は「フィットすれば、リーグ最高のMFになれる」と、ポテンシャルに太鼓判を押す。
日本代表は来年のワールドカップのグループステージで、チュニジア代表と同組となり、第2戦で対戦が決まっている。
もしFC東京加入が実現すれば、日本のファンがワールドカップ対戦国の選手を開幕前に間近で見られるかもしれない。
欧州での経験や国際舞台での実績を持つドゥツィアクの動向は、日本サッカー界にとっても無視できないニュースとなりそうだ。
筆者:江島耕太郎(編集部)
