16日に日本代表DF冨安健洋を獲得したオランダの名門アヤックス。
同クラブは、さらなる日本人選手の獲得に動くかもしれない。
オランダメディア『Football Transfer』は19日、来季以降のGK補強を検討するアヤックスが、ベルギー1部ロイヤル・アントワープに所属する日本代表GK野澤大志ブランドンを有力候補として注視していると伝えた。
背景には、レンタル中のGKフィテスラフ・ヤロシュが今季限りで退団する見込みであることや、ベテランGKレムコ・パスフェールの将来的な引退があり、クラブが中長期的な正守護神探しに動いている事情があるという。
野澤は今夏、FC東京から移籍金約100万ユーロ(約1億8000万円)でアントワープに加入。当初は控えに回る時期もあったが、シーズンが進むにつれて定位置を確保し、ここまで公式戦11試合に出場している。
直近の公式戦では3試合連続クリーンシートを記録するなど、安定したパフォーマンスで評価を高めており、失点数も9試合で7点と優秀な成績を残し、適応力の高さを示している。
注目されるのは、そのプレースタイルだ。
データ分析会社『SciSports』によると、野澤は足下の技術を生かし、ビルドアップ時に最終ラインの一角として機能できる“ビルドアップ型GK”で、かつてアヤックスで活躍したアンドレ・オナナや、バルセロナのテア・シュテーゲンとプレースタイルの一致度が高いという。
ポゼッションを重視するアヤックスの哲学に合致すると見られている。
野澤とアントワープの契約は2029年夏まで残っており、推定移籍金は約110万ユーロ(約2億円)。実際に交渉が進めば、それ以上の金額が必要になる可能性もあり、日本人GKが欧州屈指の名門の獲得候補として語られている点は見逃せない。
また、同クラブには日本代表のDF板倉滉、冨安が所属しており、野澤が加入すれば3人目の日本人選手の補強となる。
アヤックスが新たなGKを迎え入れる場合は、シーズン終了後になる可能性が高く、そのためにも野澤は所属クラブで高いパフォーマンスを維持し、日本代表として来年のワールドカップに出場したい。
筆者:江島耕太郎(編集部)
