昨年9月から始まったAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)はいよいよ決勝戦を残すのみとなり、ガンバ大阪が最後の戦いに挑む。相手はクリスティアーノ・ロナウドらを擁するサウジアラビアの強豪、アル・ナスルだ。2008年のACL制覇以来、18年ぶりとなるアジアのタイトル獲得に向け、チームの士気が高まっている。そんな中、GKとして変わらぬ活躍を見せる東口順昭に、決勝に向けての意気込みなどを伺った。

ーー昨年9月から始まった長丁場の大会も、残すは決勝(日本時間5月16日・AM2:45)のみとなりました。今の心境を教えてください。

前の年から出場権を懸けて戦ってくれたメンバーもいますし、監督も代わっています。たくさんの人の思いを背負った決勝なので、最後は優勝で締めくくりたいです。

さまざまな国に行き、過酷な環境で戦ってきた分、チームワークはすごく強固になりました。優勝すれば格別な思いを味わえると思うので、優勝したいですね。

ーーアウェイでの延長戦や逆転勝利などもありました。これまでの12試合を振り返っていかがですか?

簡単ではなかったです。ホームとアウェイでは相手のテンションがまったく違いますし、その中でここまで勝ち進んでこられたのは、チーム力だけではなく運も味方してくれたと思います。本当に簡単な道のりではありませんでした。

ーー普段は対戦しない海外のチームを相手にクリーンシートの試合も多かったですが、どのような準備をして臨んでいましたか?

Jリーグの相手とは違うので、できるだけ早く試合に馴染まないといけないところがありました。暑さや寒さといった環境面の違いもありますし、戦術的な面でも違いがあったと感じますね。

Jリーグの相手に比べると、後半に間延びしてくる部分があったと思います。そこまでは後ろでしっかり耐えようというのは、チームとして統一できていた試合が多かったです。

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ーー決勝の相手となるアル・ナスルの印象や、敵地(キングサウード・ユニバーシティ・スタジアム/リヤド)での試合に向けた準備について教えてください。

誰もが知っているようなビッグネームが所属しているタレント集団ですし、サウジアラビアリーグでも上位争いをしているチームなので、簡単ではないと思います。ただ、だからこそ楽しみな部分もあります。

会場も相手のホームということで、日本では体験できない光景になるはずです。パンチを食らわないようにしっかり準備していきたいです。

ーータレント集団との対戦において、楽しみな部分と緊張、どちらが大きいですか?

半々ですね。そういう相手と試合ができる機会は少ないので、楽しみではあります。ACL Eliteも見ていて、もちろん簡単ではない試合になるのは分かっていますし、そこはすごく楽しみでもあります。

ただ、相手をリスペクトしすぎると不安になってしまう部分もあるので、バランスが大切ですね。

ーーガンバ大阪にとって久々のタイトル獲得のチャンスです。以前獲得したタイトルと、経験を重ねて迎える今回とでは、ご自身の心境に違いはありますか?

以前はとにかくがむしゃらにやっていましたが、今は年齢も重ねて、このチームにどれだけ貢献できるかと考えたときに、一歩引いて見ることができている感覚があります。以前とはまったく違う心境です。

ーー今大会はこれまでにないほどの過密日程でしたが、実際に体験してみていかがでしたか?

疲労は溜まっています。疲労回復とコンディション向上のメリハリをつけるのが難しい中で試合を続けていくのですが、勝てば頭もすごくクリアになりますし、体力的にもかなり楽になります。逆に負けが続くと体がどんどん重くなり、その重い状態でまた試合を迎えることになり、切り替えが難しくなると感じました。

長丁場の中、怪我人も何人か出てしまいました。疲労感というよりは、頭が重くなってくるタフさがありましたね。

ーー一時は怪我などで出場機会が少ない時期もありましたが、どのようにモチベーションを保っていたのでしょうか?

一番は、「GKとしてどうレベルアップするか」を常に考えていました。試合に出られていない理由を探りながら、自分をアップデートできるように、自分自身と向き合う時間が増えたと思います。

ーー具体的にどういった部分をアップデートされたのでしょうか?

なかなか一言では表せないくらい、いろいろなことに取り組んだので……きっとこれからもそうだと思います。自分の中では「完成したGK像にはまだまだ到達していない」という気持ちのもとで、日々過ごしています。

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ーー決勝の日には40歳(1986年5月12日生まれ) になられます。長く第一線で活躍してこられた秘訣は何でしょうか?

まずは周りの人たちや環境に恵まれたことが一番です。あとは、「もっと上手くなりたい」という気持ちが途切れないことですね。試合に出る・出ない関係なく、その気持ちを持ち続けられたことが、モチベーションを保てた理由だと思います。

ーー若手時代と比べて、今の自分のほうが「ここは勝っている」と思う部分はどこですか?

試合で勝つためにどれだけ逆算できるかという部分ですね。昔みたいにがむしゃらに目の前のプレーをこなしていたときよりは、多くの経験を積んだ今のほうが勝っていると思います。

ーー最年長選手として、チーム内でプレー以外に心がけていることはありますか?

日々の練習に真摯に向き合うというか、練習に対して常に100パーセントの準備で向き合う姿勢です。それを続けていれば、周りも自然とそう見てくれるんじゃないかと思っています。

ーーポヤトス監督と積み上げてきた大会であり、半田陸選手のように怪我をしてしまった選手もいます。チーム内で「彼らのために」という思いはありますか?

ポヤトス監督もそうですし、(半田)陸は出ずっぱりで頑張ってきた結果の怪我なので。みんなそういう思いは持っていると思いますし、決勝では余計に「その人たちのために」というのは、みんなが意識するところだと思っています。

だからこそ優勝したいですね。

取材・執筆:西本友

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