[第100回関東大学サッカーリーグ戦1部第10節、中央大 0-2 日本大、5月31日、東京・味の素フィールド西が丘]
中央大は日本大に0-2で敗れてリーグ戦2連敗となり、4試合連続で白星から見放される結果となった。
キャプテンとして金茶のイレブンをけん引するDF常藤奏(かなで、4年、興國高、J1柏レイソル内定)はこの日、3バックの右で先発出場。後半には得意の攻撃参加を期待されて右WBにポジションを移したが、チームを勝利に導けなかった。

3バックの一角、右WBと二つのポジションでプレーした常藤(写真 白谷遼)
プロに行く選手は「もっと俺によこせ」と飢えている
試合終了後、中央大のキャプテンを取材しようとミックスゾーンで待ち構えていたが、なかなか姿を現さない。常藤がミックスゾーンに現れたのは、試合終了後から40分ほど経過してからだった。
同選手によると、控室へ切り上げてから宮沢正史監督とともに、この日の敗戦を振り返り、今後に向けての指標を共有していたという。
「個で負ける選手が多い。監督とは、常日頃からコミュニケーションをとっていますが、攻守におけるゴール前のクオリティであったり、ゲームを通しての選手間の気遣いであったりは、日大さんの方が上回っていた。そういうところを日常から変えていかないといけないという話をしていました」
特に常藤が気になっている点は、ピッチ上の選手たちの要求の少なさだ。全日本大学選抜チームでもキャプテンとして腕章を巻く同選手は、この日マッチアップした日本大FW平尾勇人(4年、四日市中央工業高、J1東京ヴェルディ内定)を引き合いに、プロに内定している選手は「『もっと俺によこせ』と飢えている」と明かした。中央大のチームメイトたちにも「まだ足りない」とさらなる自己主張を要求する。
「うちの選手はいいものを持っているので、もっと主張しなきゃいけない。中央大には上手い選手はいるけど、怖い選手がいるかと言われると、そうではないと思う。選抜に入る選手はもっと自分を持っていて、かつチームに合わせられる。そういう選手を『真似る』じゃないですけど、そういう面を自分の良さとすり合わせられると、もっと成長できると思います」
主張がなければ、それぞれの選手がどれほど素晴らしいアイデアやスキルを持っていても「意図」を共有できない。チームメイト全員が底知れぬポテンシャルを持っていると心から感じているからこそ、キャプテンとして全員に高い基準の要求をしているのだ。

常藤(写真中央右手前)と平尾(写中央左奥)は全日本大学選抜ではチームメイトとして切磋琢磨した間柄(写真 白谷遼)
来季は柏への入団が内定している常藤は、チームをけん引するリーダーとして、そして一人のサッカー選手としてさらなるレベルアップを目指している。
「自分はまだまだやらなきゃいけない。柏に行くまでにプレーのクオリティを上げないと、柏にはいい選手がたくさんいる。柏で自分のポジションをつかむためにも、ここでの取り組みがすごく大事」
プロ入り後の目標は「世界に羽ばたく」と雄大だ。そのためにも、自身のプレーを磨き、仲間に牙を剥くような厳しさを求め続ける。世界への第一歩は、この妥協なき「日常」の先にある。
筆者:白谷遼
