栃木シティFCは5日、GK相澤ピーターコアミがシュヴァルツ・ヴァイス・ブレゲンツ(オーストリア2部)へ完全移籍すると発表した。
2001年生まれの相澤は日本文理高校から2019年にジェフユナイテッド市原・千葉でプロキャリアをスタートさせた。しかし2021年に契約満了になると、その年のJPFAトライアウトで選手との接触によって中心性脊髄損傷を負って、救急車で運ばれた。
その後は全治未定と診断され、入院と厳しいリハビリを余儀なくされるも、年明けに退院。同年にラインメール青森へ加入して、奇跡の復活を果たした。
その後はヴァンラーレ八戸にわたり、昨季より栃木Cに加入。J3で37試合に出場してJ2昇格に貢献すると、今季はここまで10試合に先発出場していた。
相澤は栃木Cのクラブ公式サイトに1400字を超える熱いメッセージを寄せた。
「リリースにもありました通り、この度オーストリア2部のブレゲンツに移籍する事になりました。まずは、この決断をするにあたってチャンスをくださった大栗社長、僕のわがままを許してくださった今矢監督をはじめとするスタッフの方々に感謝します」
「栃木シティは僕をプロサッカー選手として初めて認めてくれた場所でした。行く宛がなかった僕を拾ってくださり、そこからここでプロデビュー、Jリーグデビューを飾ることができ試合経験を積ませてもらってゲームキャプテンまで任せてもらい共にタイトルを2つ掴み取る素晴らしい経験をさせてもらいました」
「監督に相談をした際、『来年もここで共に戦ってほしい。』そう言って頂きました。今シーズン中々思うようなパフォーマンスを出せていない中こんな事を言ってもらえるとは思っていませんでしたし、本当に選手冥利に尽きる瞬間でした。そして一度はここで共に戦い、来年タイトルを掴み取る為に戦おうと決意していました」
「しかし、自分の年齢、自分の夢との距離をもう一度考え直した時に今のままではいけないと感じました。『世界一のGKになる。』と言うのは簡単ですが、本当に途方もなく遠く、本来ならば今の立ち位置からは想像してはいけないレベルだと思っています。信頼できる監督をはじめとする頼りになるスタッフ陣、素晴らしい能力を持った選手たち、自然豊かな住みやすい街、家族が観にきやすい距離のスタジアム、最高のトレーニング環境。選手として更にここから跳ねるにはこれらを全て捨てでも厳しい環境に身を置いてチャレンジしないと自分の夢には届くどころかかすりもしない。そう感じました」
「信頼してくださった監督や期待してくれているスタッフの方々の想いを裏切るような形になってしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。特に田北GKコーチには本当に沢山のものを学ばせてもらいました。サッカーの技術だけではなく、人としてどうあるべきか。リーダーとしてどうあるべきか。彼のおかげでGKというポジションがいかに深くて、面白くて、素晴らしいものなのかを改めて気づかせてもらいました。彼がいなければ今の僕は間違いなくいないと断言できます。だからこそ、活躍する事が恩返しになると思います。必ず夢を叶える為に人生を賭けて勝負してきたいと思います。簡単じゃない。そんな事は百も承知です。僕は弱い人間なのでこの決断をするまでに時間がかかりました。ですが本当に覚悟を決めてこの決断をしました。口だけでは終わらない。転んでもただでは起きない。どこにいってもやるべき事をやり続けたいと思います」
「ファンサポーターの皆さんへ。今シーズンも沢山の応援をありがとうございました。やっと皆さんに名前を覚えてもらったのにこの地を去るのは寂しいです。皆さんの応援はいつも僕の胸に届いていました。そんな中で皆さんに面白いゲームや勝ち試合ではなく、負け試合ばかりを届けてしまったのには本当に責任を感じています。皆さんと共にJ2優勝できなかったのは本当に心残りですが、最高の選手達が必ず成し遂げてくれます。ご存知の通りJ2は本当に厳しいリーグです。その中でも皆さんの平和で素晴らしい応援が選手たちにとっては必ず力になるはずです。これからも熱い応援よろしくお願いします」
「最後に、栃木での2年半、最高に素晴らシティでした!これからも栃木シティに関わる全ての方々の幸せを願っております。お世話になりました!!!!!」
筆者:本田建(編集部)
