スペインサッカー界の名司令塔、サンティ・カソルラが現役引退を発表した。ビジャレアル、マラガ、アーセナル、アル・サッド、そしてレアル・オビエドなどでプレーしたカソルラは、41歳で23年間にわたるプロキャリアに幕を下ろすことを決断した。
スペイン代表としてEURO2008、EURO2012を制した黄金世代の一員として知られ、小柄ながら両足を自在に操る技術、柔らかなボールタッチ、視野の広さ、そして何よりも何度も大怪我を乗り越えてきた強さによって、世界中のファンから愛された選手だった。
カソルラは自身のSNSに動画を投稿し、現役引退を報告した。
「人生は回り続けるものだと思っていた。でも、ある物語は終わるのではなく、8の字のように始まりへ戻っていくのだと分かった。僕の物語は大きなスタジアムやスポットライトの下で始まったわけではない。故郷のどこにでもあるようなピッチで、ボールを持ち、ただサッカーをしたかった一人の子供から始まった。
素晴らしいことをたくさん経験した。予想していなかった難しい瞬間もあった。でも、挑戦することをやめなかった。最後はどこでもよかったわけではない。僕の家、魔法が始まった場所にあった。閉じられない物語がある。それは永遠に残るんだ。8の字のように、無限に続く時間のように」
数々のビッグクラブでプレーした彼であるが、2023年夏に彼は“人生のクラブ”へ復帰。オビエドによれば、カソルラはなんとリーグ規定上の最低年俸で契約し、肖像権収入すらもクラブに譲渡。さらに、自身のユニフォーム売上の10%をクラブの下部組織に充てることを求めたという。
そして、カソルラはオビエドの昇格に大きく貢献。2024-25シーズンにはトップリーグ復帰を果たし、自身が帰ってきた理由でもある夢を成し遂げ、スパイクを脱ぐことになった。
また、アーセナル時代には深刻な足首の負傷、そしてその影響による病気に苦しめられた。一時はサッカー選手としてのキャリア継続すら危ぶまれたほどの感染症に見舞われ、「腱が溶ける状況」だったとも。歩くことさえ難しくなる可能性があったとも伝えられたほどだった。
しかしその中でも笑顔を絶やさずに努力を続け、数年間もの離脱を経て復帰に成功。その姿は多くのサッカーファンに感動を与えた。
レアル・オビエドは彼を「笑顔の魔術師」と表現し、世界的なフットボールの象徴になったキャリアを称えた。
「今日、彼のレアル・オビエドの選手としてのキャリアは終わる。しかし、クラブとの絆が終わるわけではない。サンティ・カソルラは、このクラブの扉がいつでも開かれていることを知っている。ここはいつまでも彼の家だからだ」
オビエドはサンティに役職を与えたいと考えているそうだが、今のところセカンドキャリアについては未定であるという。
筆者:石井彰(編集部)
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