かつてフランス代表として活躍したことで知られているサミル・ナスリ氏が、マネーロンダリングに関与した疑いで警察に身柄を拘束されていたという。
『Le Parisien』の報道によれば、ナスリ氏は7月9日にパリ市警の財務捜査班によって身柄を拘束されていたそうだ。
その容疑は、組織的な麻薬密売に絡むマネーロンダリング(資金洗浄)への関与であるという。ナスリは10時間にわたる取り調べを受けたが、現時点では訴追されることなく釈放されているよう。
現在フランスのスポーツ放送局『Canal +』のコメンテーターを務めるナスリ。捜査当局は、麻薬の輸入や犯罪組織への加担、そして組織的なマネーロンダリングという深刻な事案について彼から詳細な話を聞いたようだ。
当局が注目しているのは、ヴァル・ド・マルヌ県のイヴリー・シュル・セーヌにあるナイトクラブ「XS」であるそう。ナスリは2010年代半ばからこの店の株主となっており、後にビレル・Zという人物とともに共同オーナーとなった。なお、このビレル・Z氏も同じく当局に身柄を拘束されている。
問題となっている事件は、2021年から収監されているマルセイユの麻薬密売人カリーム・ベレブーの妻による現金引き出しにあるとのこと。夫が獄中にいる間、彼女がこのナイトクラブを通して犯罪で得た資金を引き出し、贅沢な生活を行っていた…という疑惑があるそう。また、ベレブーの犯罪収益を洗浄するネットワークの重要人物とされるオリヴィエ・サバー氏もこの件に関与しているという。
ナスリはカリーム・ベレブーの兄と親しい関係にあり、2020年にはドバイで会っていたことが確認されている。その当時、カリームからナイトクラブ「XS」への出資を持ちかけられたとのこと。
ナスリがこの件で拘束されたのは今回が初めてではなく、6月末にもマルセイユで取り調べを受けていた。現時点で起訴の決定は下されていないものの、今後さらなる捜査が行われる可能性は残っているとのことだ。
筆者:石井彰(編集部)
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