イタリア・セリエAのコモに所属するアルゼンチン代表MFニコ・パスが、チャンピオンズリーグの試合後に思わぬ宝物と再会したようだ。
コモは14日、敵地のデ・カイプに乗り込みフェイエノールトと対戦したものの、2-3で敗戦。悔しい夜となったはずだが、試合後のニコ・パスには満面の笑みが浮かんでいたという。
『Voetbal International』によると、この試合を中継した『Ziggo Sport』では、元オランダ代表のルート・フリット氏とキース・ファン・ウォンデレン氏が解説を担当していたという。そのファン・ウォンデレン氏が持参していたのが、ニコ・パスの父にあたるパブロ・パス氏のユニフォームだったのだ。
それがファン・ウォンデレン氏の手に渡ったのは1996年、フェイエノールトとテネリフェが欧州カップ戦で対戦したときのことだ。
当時フェイエノールトでプレーしていたファン・ウォンデレン氏は、試合後にテネリフェに所属していたパブロ・パス氏とユニフォームを交換。それから30年が経ち、大切に保管されてきた一着が息子の前に現れたという。
試合後、フリット氏がコモのスタッフに声をかけ、ニコ・パスを中継ブースへ招待。父が現役時代に着ていたユニフォームを見せると、ニコは子どものように喜んだという。そしてその場で袖を通し、そのままロッカールームへ戻っていったそうだ。
一方、それを「お返し」したファン・ウォンデレン氏が受け取ったのは、ニコ・パス本人の実用ユニフォームだった。こちらは今後オークションで売却され、その収益は障がい者スポーツを支援する「Fonds Gehandicaptensport」へ寄付される予定だという。
ニコ・パス本人はデ・カイプの雰囲気についても、こう振り返っている。
「ものすごい音量で、本当に素晴らしかった。フェイエノールトは強いチームだったし、いい試合だった。残念ながら勝点3を取ることはできなかったけどね」
30年前に父がピッチで交換した一着が、時を越えて息子のもとへ。試合は敗戦となったものの、ニコ・パスにとっては特別な夜になったようだ。
筆者:石井彰(編集部)
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