日本でもかなり珍しい苗字の堂安であるが、これをアルファベット表記の「DOAN」で目にしたベトナム人の多くが越僑(在外ベトナム人)と誤解した。ベトナムには「Đoàn」という苗字があるため、無理もないことだ。
読者からの問い合わせが相次いだため、サッカーサイト『Bongda+』は堂安律の出自を調べたが、ガンバ大阪の公式サイトなどには、サッカー歴や出場記録しか載っていなかったという。『Bongda+』は、「堂安」について、漢越語(ベトナムは中国支配下の時代は漢字文化圏だった)に直した場合、Đường(堂)An(安)であると分析し、「Đoàn(段)」ではないと説明した。
越僑か否かの答えを知りたい『Bongda+』は、日本サッカー協会(JFA)および所属先のガンバ大阪に同選手の情報提供を求める方針だ。因みに、この「堂安」という苗字、1億2000万の人口を有する日本にあって、僅か約130人しかいないとされ、分布としては、兵庫県、奈良県、和歌山県の近畿地方に集中。堂安律も兵庫県尼崎市出身だ。
堂安律は、宇佐美貴史や井手口陽介らを輩出したガンバ大阪の下部組織出身。イングランド・プレミアリーグの名門チェルシーやオランダ1部PSVアイントホーフェンが獲得に興味を持ったとされる逸材である。