創設年 | 1938年 |
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ホームタウン | 広島県広島市 |
ホームスタジアム | 広島ビッグアーチ |
収容人数 | 50,000 |
監督 | ペトロヴィッチ |
2009年度順位 | 4位 |
URL | http://www.sanfrecce.co.jp/ |
大分から日本代表の西川を完全移籍、フロンターレから山岸、ガンバからは“ACL男”の異名を取る山崎を期限付きで獲得。西川は周知の通り、足元とフィード能力が高く、最終ラインからボールを繋ぐ、広島には最適の人材で、GKの層は厚いが彼が1番手となる。両サイドでプレー出来る山岸はジェフ時代に日本代表も経験した“オシムの申し子”で、ペトロヴィッチ・スタイルへの造詣は深い。怪我の回復が遅れているミキッチの右サイドでの起用が濃厚だ。ACLでの経験も買われた山崎は柏木が抜けた2シャドーの位置に入る予定。圧倒的な運動量とテクニックを持ち合わせた柏木の移籍は大きな痛手だが、全体の層としてはやや厚みを増した。
2008年のJ2時代に確立した、佐藤寿人を頂とする3-6-1を堅持する。全員攻撃と全員守備、「ボールと人と心を動かすサッカー」(槙野)を提唱し、ワンタッチパスと第2、第3の動きが連動したパスサッカーを主体に、何処からでも得点を奪える、個人に依存しないサッカーを研磨する。ただ、昨夏頃の上位を意識し始めて以降、現実的な戦いにより、槙野、森脇ら“お調子者”も攻撃を自重気味で爆発的な得点力に陰りが見られている。柏木の移籍で運動量という武器も失い、ACL初戦のように引かれた相手を崩す有効な打開策を新たに見出せなければ、ストヤノフのロングフィード一辺倒の単調な攻撃となり、持ち味も魅力も半減するだろう。
昇格年の昨シーズンは4位となり、3位のガンバが天皇杯を制したことでACLの出場権が転がり込んできた。今年は自力でのACL出場権獲得となる3位以内を目指し、ペトロヴィッチ監督の予想する「8チームで上位を争う混戦」のなかで隙あらば優勝も狙う。だが現実的にこの目標は厳しい。補強した山崎が2月上旬、今月に入ってからは盛田の骨折も判明するなど怪我人が続出。ストヤノフ、ミキッチ、森﨑浩も回復の途上にあり、あまり景気の良い話は聞こえてこない。その最中で初挑戦のACLと並行してリーグ戦を戦わねばならず、しばらくは我慢の時期が続くだろう。2度の降格という過去の過ちを考慮すればまず残留を決めてその先を考えたい。