ロシア・プレミアリーグ 第28節

3月12日に開幕した2010シーズンも、ついにこのときを迎えた。

先にCSKAモスクワの試合から。勝ち続けることでゼニトにプレッシャーをかけたいCSKAは、難敵ナリチクとのアウェイゲーム。スタメンには本田ほか、3-1で勝利した水曜のゼニト戦と同じ11人の名前が並んだ。

押し気味に試合を進めたCSKAは28分、本田の絶妙のロングパスが右サイドへ通り、ボールを受けたオリセーがゴールライン際を突破して角度のないところからシュート。こぼれ球をヴァグネル・ラヴが競り、最後はドゥンビアが押し込んだ。しかし、これは残念ながらオフサイドでノーゴール。ドゥンビアが触らなくてもゴールは決まっていただけに、CSKAにとっては悔やまれる場面となった。

それでも59分、ドゥンビアの得たPKで、ヴァグネル・ラヴが今季7点目をゲット。1点リードのまま逃げ切りを図るCSKAだったが、終了間際の88分、ロングボールのこぼれ球からゴショコフに難度の高いシュートを決められ、まさかの同点。試合はそのまま引き分けに終わった。


1時間早く行われていたCSKAの試合結果により、このホームでのロストフ戦に勝利すれば優勝が決まることとなったゼニト。予想された通りジェヴノフではなくマラフェエフが先発し、CSKA戦で凡ミスを犯したベラルーシ代表GKの名前は控えにもなかった。

試合は、気迫溢れるゼニトがロストフを圧倒。40分にラゾヴィッチが自ら得たPKを決め先制点を奪うと、終盤は前がかりになった相手に対してゴールショーを展開。セマク、ケルジャコフ、さらに交代出場のブハロフが次々と得点を挙げ、終了のホイッスルを待つファンの気持ちを煽った。そしてブハロフがこの日2点目を決めた直後、バスカコフ主審の長い笛がペトロフスキー・スタジアムに響き渡る。ゼニトが3年ぶり2度目の優勝を決めた瞬間だった。

動画の後半部分について簡単に触れると、【6:29~】ゼニトでプロデビューしたケルジャコフとビストロフにとっては嬉しいゼニトでの初優勝。【7:00~】キャリアで初のリーグ優勝となったスパレッティ監督。喜びすぎて額から流血してしまう場面もあった。【7:30~】試合終了後にはゼニトのファンがピッチへなだれ込み、逃げ遅れた?キャプテンのアニュコフは胴上げされた上に身ぐるみを剥がされ、ゴールは無残にも破壊されてしまった。

こちらはそのゴールマウス突撃シーンや試合後のロッカールームの様子。



8試合中6試合が引き分けに終わった今節。ルビンはディナモに2点先制されながらノボアの2ゴールで追いつき、逆にロコモティフはシビルを相手に圧倒的に攻めながら1点しか奪えず、86分にモロシュの同点弾を浴び痛恨のドロー。5位争いのライバル、ナリチクを突き放すことはできなかった。ただ、最下位シビルにとっては勝ち点1ではまったく意味がなく、残り2節で14位アムカルとの勝ち点差が7となり、1年での降格が決まってしまった。


HOME AWAY
サトゥルン 2-2 アムカル
トム・トムスク 1-1 アラニア・ウラジカフカス
テレク・グロズヌイ 1-3 アンジ・マハチカラ
ディナモ・モスクワ 2-2 ルビン・カザン
スパルタク・ナリチク 1-1 CSKAモスクワ
ゼニト 5-0 ロストフ
ロコモティフ・モスクワ 1-1 シビル・ノヴォシビルスク
スパルタク・モスクワ 0-0 クリリア・ソヴェトフ


(筆:Qoly編集部 O)

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