2010年12月7日(火) - ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(ジャカルタ/インドネシア)
Indonesia
2
0-0
2-1
1
Thailand
バンバン
バンバン
80'
90'
得点者
68'

スリー・スカ



2連勝で決勝トーナメント進出を決めているインドネシアに対し、前回大会の準優勝国タイは先制するも2本のPKで逆転を許し敗北。試合の内容もあまり芳しくなかった。同時刻に行われた試合がマレーシアの勝利で終わったことにより、屈辱のグループリーグ敗退となった。

監督ブライアン・ロブソンが選択したのは、開幕戦とも第2節とも違う4-2-3-1。3日前に美しいチャンスメイクを見せたダッサコーンをトップ下に入れ、FWのティーラシルを左に配置した。しかし、このフォーメーションは守備でのバランスは改善されたものの、攻撃はほとんど機能しなかった。

もちろん、負けても次への道が保証されているインドネシアより攻める意欲は高かった。だが、ダッサコーンは警戒されている上相手の密集地に埋まり、得意の縦パスを出させてもらえず、どんどん後方に下がってボールを受けざるを得なくなってしまう。展開もほぼ全てがサイドに追い込まれてしまった。

さらに、ダッサコーンが下がるということは、ペナルティエリアに入っていく選手はキラティ一人のみ。中央を固めている相手に対してこれでは、いくらサイドからクロスを入れても難しい。そんな中でも何度か惜しいシュートを打ってみせたキラティの頑張りは凄まじかったが、結果には結びつかなった。

後半開始直後は「ダッサコーンに相手のボランチが付いてくるから、スリー・スカが絞ってボールを受ける」という形で攻撃の流れを掴んだ。そして68分、苦しんだ中からハイボールをキラティが落とし、それをダイレクトでスリー・スカがシュートに持ち込み、後半の狙いと素晴らしい個人の力で先制点をあげることに成功する。

ところが、タイはそのいい流れを掴み損ねてしまった。カウンターで長いスルーパスを出せるダッサコーンはこの時既にピッチにおらず、同じポジションに送られたターサックはやはりインドネシアの密集地に埋もれ、攻撃は改善されないまま。運動量の減少、そしてスリー・スカの負傷退場で上記の「ダッサコーンに相手のボランチが付いてくるから、そこにスリー・スカが絞ってボールを受ける」というポイントさえ失ってしまったのだ。

そして79分、エカからのアーリークロスをゴンサレスにシュートに持ち込まれる。一旦はポストが救ったが、詰めようとするゴンサレスをパヌポンが後方から抱え込んで倒してしまう。これに佐藤隆治主審がPKを宣告。交代出場したばかりのバンバン・パムンカスに同点ゴールを許す。

タイは気落ちからかどんどん受身となっていった。そして88分にアリフのシュートをパヌポンが手でブロックしてしまい、2度目のPKを与えるとともに、2枚目の警告を受けて退場となる。バンバンが冷静に逆転ゴールを決めたところで、ほぼ試合は決した。


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