2010年12月22日(水) - スタッド・マルセル・ピコ(ナンシー)
Nancy
2
0-0
2-0
0
Paris Saint-Germain
ハッジ
ハッジ
67'
83'
得点者






下位に沈み苦しんでいたナンシーが、今季好調のパリ・サンジェルマンを破って勝ち点3を積み上げた。降格圏一歩手前に位置していたが13位にまで浮上。残留に向けて大きな勝利となった。

序盤はパリ・サンジェルマンのコンパクトで高いブロックに完全に押し込まれてしまっていたナンシー。しかも試合開始から僅か7分でアロー・エフルが負傷し、ヴァイリュアとの交代を余儀なくされてしまった。

だがナンシーは相手のミスを利用して試合の流れを掴んでみせた。14分、サコのクリアミスにいち早く反応してハッジが裏に飛び出す事に成功し、ファウルで倒された。決定機を阻止したサコにはレッドカードが提示され、数的有利の状況を手に入れる。

ここで慌てることなく両サイドを広く使う攻撃に上手くシフトできたことが大きかった。相手を押しこんで、パスを繋ぎ、精力的に攻めを繰り出していった。前半は決定機を生かせなかったものの、後半に入ってから結果に結びつけた。

まず53分にバイタルエリアからエンゲモのミドルシュートが入り、エデルが弾いたところをフェレが詰める。これはシュートが外れてしまったものの、その13分後に先制点を奪取する。右サイドからフェレが精度の高いロングパスを送り、ハッジが裏に飛び出してループシュートを決めた。さらに83分にも、交代出場のバカイ・トラオレのミドルシュートをエデルが弾き、ハッジがこぼれ球に詰める。30分前と同じような形で得点を追加し、試合を決めた。

パリ・サンジェルマンにとってはやることなすこと上手くいかない、ストレスが溜まる試合となった。 序盤はいい立ち上がりを見せたものの、13分にサコの個人的なミスから数的不利に陥った。この後チームが選択したのは、「マケレレを最終ラインに下げ、オアローをトップ下に入れた4-1-3-1」。守備的になりすぎてはいけないという意志があったのだろうが、結果的にはネネーとジュリがトップと近い位置を取りたがるため、サイドを徹底的に狙われてしまった。

そこで監督はエルディングを下げてクレマンを投入し、2ボランチに変更する。ところがこのシャントーム+クレマンのコンビが機能せず。役割分担が曖昧で、さらに攻撃的に動きたがったサイドハーフのカバーで動き回らされたことで、バイタルエリアのマークがおろそかになった。

後半になってジュリとネネーが守備のポジションを考えるようになり、ボランチのマークも少し改善されはしたものの、上記のとおり53分、83分とバイタルエリアから決定的なシュートを許している。ムラがあり、終盤はほぼ諦めムードが漂いプレッシャーも緩くなってしまっていた。しかもバカイ・トラオレの正面にはマケレレと交代でストッパーに入ったサミ・トラオレであった。

すべてが裏目に出た格好。不運な一日であった。

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