リヴァプールのマネージングディレクターであるイアン・エアー氏は先日、プレミアリーグの放映権について、「クラブ個別で海外の放送局と交渉することが認められるべきではないか」と、リーグに新たな提案をすることを明らかにした。
現在、プレミアリーグの放映権はリーグが一括で管理しており、国内分の放映権料については成績や視聴者数に応じて分配されるが、海外分は20チームに均等分配されている。ただ、国内分がほぼ頭打ちとなっている一方、プレミアリーグ人気の高まりから海外での放映権料は大きく伸びているため、「ボルトンのファンであればボルトンの試合を観たいというのはごく自然なことであり、同じことがリヴァプールについてもいえる」という理屈で、クラブが手にする海外からの放映権料アップを狙っているようだ。この裏側には、リーガ全体の放映権料の41%を持っていくバルセロナとレアル・マドリーへの羨望、あるいは危機感があることは間違いないだろう。
この提案に対して、他の強豪クラブも同調する動きがあるのではないかとみられていたが、マンUのデイヴィッド・ギルCEOが「現在のシステムだからこそ、プレミアリーグは支持されているのだ」と語るなど、マンUとチェルシーは早々に不支持を表明。もちろん中小クラブの代表も続々と反対の意を表しており、ルールを改めるためには20クラブ中14クラブの賛成が必要なことを考えると、リヴァプールの希望通りになる可能性は、少なくとも今のところはなさそうである。
(筆:Qoly編集部 O)