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2011年11月22日(火) - ナショナル・スタジアム(マナマ)
Bahrain
0
0-1
0-1
2
Japan




得点者
44'
67'
大津



2012年ロンドンオリンピック出場を目指すU-22日本代表。マレーシア戦から2ヶ月が空き、第2節はアウェーに乗り込んでバーレーンと戦った。激しいプレー、ロングボール攻勢、踏ん張りがきかないピッチに苦しんだものの、結果的には0-2での勝利を収めることに成功した。

立ち上がりはバーレーンがペースを握る。長いボールやウイングの突破を基点に押し上げ、4-1-4-1の中盤が激しいボール奪取を仕掛けてきた。

日本はそれに押される時間がしばらく続いた。最初は両サイドの奥に長いボールを入れて相手のラインを下げようというプレーをしていたが、風にボールが戻され、相手のサイドバックも早いタイミングでは上がってこなかったため、ボールが収まらず成功せず。この状態から抜け出すのにはやや時間が掛かった。

流れが変わり始めたのは10分弱が過ぎた頃。バーレーンは中盤は激しいボール奪取を仕掛けるが、それに合わせて完全にコンパクトにするかというとそうでもなく、最終ラインの周辺にはスペースがあった。それをセンターバックのインターセプトで補っていたが、チーム全体でスペースを潰していたわけではなかった。

それを意識し、マイボールになったら一度落ち着け、中央に当ててからサイドバックを引き上げて外に展開。浮き球の量を減らしグラウンダーの比率を上げることによって、徐々に攻撃の形が出来てきた。

とはいえ、ピッチの問題もあって試合全体を通して滑る場面が多く、ワンタッチのパスの成功率もかなり低かったため、危険なボールロストが頻繁に起こる状態。ロングボールも風で伸びたり戻ったり。予想しにくい場面も多く、32分にはゴールキーパーのキック一発でショワイテルに抜け出されてしまい、シュートミスに助けられた。39分にもアル・マルードのミドルシュートを右ポストが弾き、難を逃れる。ボールは保持しながらも、苦しい時間は続いていた。

だが前半終了間際、日本は貴重な先制点を奪取する。扇原が右コーナーキックを蹴ると、キーパーのルトフラーがパンチングミス。外にこぼれたところを大津が抜け目なく詰め、ゴールに押し込んだ。

リードした後半も順風満帆とは行かない展開。バーレーンは再開直後からサイドに基点を作ることを捨て、ショワイテルがトップ下気味に位置取り、アル・マルードとアル・フサイニも中央寄りに。交代でトップに入ったアル・アラウィと2列目の3人が代わる代わる縦の関係を作り、ゴールに近い位置で人数をかけてきた。57分にはナイームを下げて守備的なアブドカヘリを投入、さらにウイングを高い位置に保とうとしてきた。日本は長いボールで押し込まれ、徐々に前に持って行けない時間帯が増加、再び難しい状況が訪れた。

しかしその展開のなか、再び少ないチャンスを生かすことに成功する。左サイドからのボールを東が競って落とし、ファーで余っていた山田がシュートに持ち込む。キーパーが弾いてこぼれてきたボールを東が押し込み、リードを2点に広げた。

80分には山田がアブドカヘリに頭部を踏まれるアクシデントが発生。流血した山田は交代を余儀なくされたものの、アブドカヘリが退場。数的優位を得た日本は、終盤のピンチを辛くも凌ぎ、試合終了まで持ちこたえることに成功した。

劣勢の時間帯も多かった試合であったが、状況を考えれば0-2で勝てたことは素晴らしい結果である。早い時間に攻めのベクトルチェンジが行えたことは、まさに幸いであった。しかし前半から頻発した危険なパスミスを最後まで解消できなかった事実は、この試合を苦しくしてしまった大きな要因である。攻撃のチャンスは生かせたが、「守るための攻撃」の質を高められなかったのが残念なところだ。


(筆:Qoly編集部 K)

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