今年の夏、アルゼンチンの名門リーベル・プレートがクラブ史上初めて2部へ降格したニュースは世界中を駆け巡ったが、今度はコロンビアから驚きの情報が届いた。
17日に行われたコロンビアリーグの昇・降格プレーオフ第2戦、アメリカ・デ・カリvs.パトリオタス。この試合は1-1、2試合合計2-2でPK戦へ突入すると、3-4でパトリオタスが勝利。その結果、アメリカはクラブ創設84年目にして初の2部降格が決定した。
“赤い悪魔”として知られるアメリカ・デ・カリの創設は1927年。国内リーグ優勝13回(ミジョナリオスと並び国内最多)、コパ・リベルタドーレス準優勝4回を誇る南米屈指の強豪で、過去にはオスカル・コルドバ、フレディ・リンコンらが所属。同じカリを拠点とするデポルティボ・カリとはライバル関係にある(一般に、デポルティボが富裕層、アメリカが労働者層のサポーターを持つと言われている)。
近年も特別低迷していたというわけではなく、僅か3年前の2008年前期リーグで13度目のリーグ優勝を果たし、翌2009年にはコパ・リベルタドーレスに出場したばかり。しかし、コロンビアの降格システムは他の中南米でも多く見られるように、3年間の平均勝ち点(1試合辺り)から算出される。つまり今年は2009年からの成績が対象となるのだが、アメリカはその2009年後期リーグでの最下位が大きく響き、今シーズンの平均勝ち点順位で18チーム中17位となりプレーオフへ。そしてパトリオタスにPKの末敗れ、降格が決まった。
3年間の平均勝ち点順位(2009-2011)
順位 | チーム名 | 勝点 | 試合 | 得 | 失 | 得失 | 平均 | |
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18 | デポルティボ・ペレイラ | 112 | 108 | 121 | 134 | -13 | 1.037 | 自動降格 |
17 | アメリカ・デ・カリ | 127 | 108 | 132 | 150 | -18 | 1.176 | 残留プレーオフ |
16 | イタギ | 132 | 108 | 135 | 142 | -7 | 1.222 | |
15 | エンビガード | 134 | 108 | 149 | 167 | -18 | 1.241 | |
14 | ククタ・デポルティボ | 135 | 108 | 108 | 120 | -12 | 1.25 | |
13 | レアル・カルタヘナ | 137 | 108 | 139 | 159 | -20 | 1.269 | |
12 | デポルテス・キンディオ | 140 | 108 | 139 | 134 | 5 | 1.296 | |
11 | ミジョナリオス | 141 | 108 | 123 | 151 | -28 | 1.306 | |
10 | インデペンディエンテ・メデジン | 143 | 108 | 143 | 144 | -1 | 1.324 | |
9 | アトレティコ・ウイラ | 147 | 108 | 151 | 158 | -7 | 1.361 | |
8 | ラ・エキダ | 150 | 108 | 124 | 126 | -2 | 1.389 | |
7 | ボジャカ・チコ | 156 | 108 | 141 | 143 | -2 | 1.444 | |
6 | ジュニオール | 156 | 108 | 161 | 138 | 23 | 1.444 | |
5 | デポルティボ・カリ | 157 | 108 | 148 | 136 | 12 | 1.454 | |
4 | アトレティコ・ナシオナル | 159 | 108 | 147 | 141 | 6 | 1.472 | |
3 | サンタフェ | 165 | 108 | 142 | 126 | 16 | 1.528 | |
2 | オンセ・カルダス | 171 | 108 | 178 | 143 | 35 | 1.583 | |
1 | デポルテス・トリマ | 187 | 108 | 173 | 122 | 51 | 1.731 | |
なお、今シーズンの2部準優勝によりプレーオフへまわったパトリオタスは2003年の誕生以来初の1部昇格となる。
(筆:Qoly編集部 H)