天津泰霎セ 0 - 0 セントラルコースト・マリナーズ
Tianjin Teda, CC Mariners

天津とセントラルコースト・マリナーズの試合は90分を通して一度もネットが揺れず、スコアレスドローで終了した。

しかし試合内容としては終始天津が押し込む流れであった。とにかく前線にロングボールを蹴って押し上げ、4人で縦に仕掛けてゴールに迫り、サイドバックがサポートに来る。パワーとスピードを生かした強引な攻めでセントラルコースト・マリナーズに圧力をかけた。

その結果天津は多くのチャンスを作り出す展開となったが、その分外した数も半端ではなかった。攻撃の形上綺麗に決定的な形を作れることは多くないが、強引なプレーから数多くゴールに迫りシュートを放った。しかし、その全てが得点に繋がらなかった。非常にコンディションが良く走れていただけに天津にとっては辛い結果であろう。

パワープレー的な攻撃でありながらターゲットマンが不足しているのにはどうも違和感があるが、クロスからよりも一発で裏を取るプレーを重視しているからなのだろう。とはいえ、今日はそれが上手く機能しなかったのもまた事実ではある。

セントラルコースト・マリナーズにとっては逆に勝ち点1を拾えた貴重な試合となった。アミニを中心とした組み立てを狙ったが、押し込まれて前が孤立して不発。天津がルーズになってきた終盤にようやくカウンターチャンスが巡ってきたものの決定的な形は少なく、こちらは点が取れなくて当然であった。

セパハン 1 - 0 アル・ナスル
ブルーノ・セーザル
84'


Sepahan, Al-Nasr

引き分け上等でアウェーゲームに望んできたアル・ナスルを、セパハンが苦しみながらも終盤の得点で突き放して撃退した。

イランのチームらしく、素早い攻守の切り替えと追い越し、鋭いパス回しを多用したアグレッシブな試合運びを見せたセパハン。守備的な相手に対して、特にエブラヒミがフリーで前を向き、中央を突いて守備を動かし、生まれたサイドのスペースを抉り、その隙にペナルティエリアに4人入っていく。

一方的に攻勢をかける展開となったが、またこれもイランのチームらしく決定力がなく、なかなかゴールを奪うことが出来ない時間が続いた。しかし84分、人数だけは揃えたアル・ナスルの守備をついに破る。途中出場のナヴィドキアが最終ラインの前でボールを受けてスルーパス、ブルーノ・セーザルが裏に飛び出し、試合を決めた。

アル・ナスルは上記のように非常に消極的なプレーであった。最終ラインを下げ、攻撃はロングボールを元イタリア代表FWトーニに当てるか、ディアネの推進力に頼るか、オーストラリア代表MFブレシアーノのセットプレーくらい。前半からキーパーが時間稼ぎをするなど、「早く0-0で終わってくれ」という意思が見えていた。

そのためにセパハンに完全にパスを回される展開となった。これで運良く守備が最後まで持てば万々歳であったのだろうが、そう簡単に勝つ気のない者に対して勝利の女神が微笑むはずもなかったわけだ。

アル・ヒラル 1 - 1 ペルセポリス
アル・シャルフーブ
53'
45'
カリミ(PK)
Al-Hilal, Persepolis

1-1の痛み分けという形で終わったものの、スリリングな死闘となった。アル・ヒラルは退場者を出しながらも試合を支配するという高い実力を見せつけ、ペルセポリスはそれに耐え抜く気持ちを見せ、サウジアラビアの技術とイランの魂が真正面からぶつかった内容だった。

前半はまさにアル・ヒラルのワンサイドゲーム。2列目の3人が自由にポジションを変えつつ早いパス回しで中盤を完全に支配。バイタルエリアに入り込むシャルフーブ、フレイディ、ユ・ビョンスを楔に押し込み、波状攻撃を仕掛けていった。しかしなかなかチャンスを生かせず、44分に一発のカウンターからレザイーのクロスを許し、オサマ・ハウサウィがノーリのシュートを手で触って、PKを与え退場。先制点を献上した。

一人少なくなった直後はラフプレーを連発し壊れかけたが、アル・ヒラルはハーフタイムに気持ちを切り替え後半に望んだ。10人でありながらも、CBに入ったアル・ゾリがビルドアップに絡み、各人のキープ力とスピードで数的不利をカバー。カウンターに苦しめられながらも54分にアル・シャルフーブが直接フリーキックを決めて同点に追いつき、引き分けに持ち込んだ。

ペルセポリスは上記のように終始押し込まれてはいたものの、実力差を考えれば自然なことである。前半は絶体絶命の展開であったが、執拗にカウンターの機会を伺ってワンチャンスをものにし、後半もスペースを使ったスピーディーな攻めでチャンスを作った。運がさらにもう少し良ければ勝っていた可能性もあるだろう。

守備は決して良くはなかった。最初はバイタルエリアをガラガラにしてやられ、その後ボランチが下がってカバーしたものの最終ラインが低いために広大なスペースを生んだ。その結果、前半は徹底的にパスを回されて多くのピンチを招いた。

しかし、そこで腰が引けず、気持ちを切らさず常に反撃の機会を狙っていたことが、引き分けという大きな結果に結びついたと言えよう。

(筆:Qoly編集部 K)

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