6月29日、レキップ紙は「財政危機のル・マンに対し、DNCGがCFA(4部相当)への降格の処分を言い渡した」と報じた。DNCG(Direction nationale du contrôle de gestion)は、フランスリーグ所属のクラブの経営を監視し、財務の安定を図る組織である。なお、ル・マン側は直ちに控訴する方針を固めていることを発表している。
かつて松井大輔選手が所属し活躍し、UEFAカップにも出場したことで知られているル・マン。ドログバを輩出した下部組織の優秀さも有名である。
クラブの成長を見越して2005年に新しいスタジアム、MMアレーナ(ル・マン24時間レースで使われるサルト・サーキットの中にあり、先日の放送でも映された)の建設に大金を投じたものの、その後成績は徐々に低迷。2部降格を喫し、運営費が削られる中でさらに戦力が落ちる悪循環に陥り、昨季はついに3部への降格が決定していた。
シーズン半ばには選手、スタッフに対しての給与が支払われていないことも明らかとなり、以前から「破産の危機にある」と報じられてきた。なお、ル・マンの債務は1440万ユーロ(およそ18億5000万円)であるという。