韓国 0-0 中国
韓国は第2節の中国戦もスコアレスドローで終えた。しかし、内容は一転。非常に良いサッカーを繰り広げたが結果が出なかったオーストラリア戦とは違い、今日は内容もあまり良いものではなく、引き分けが妥当と言えるものだった。
パク・ジョンウとハン・グギョンの両ボランチは攻守において力を発揮し、前節のメンバーと遜色ないプレーを見せていたが、それ以外はおそらくホン・ミョンボ監督に合格点はもらえなかったはずだ。
序盤は激しいプレスでセカンドボールを支配して攻め込んだが、その中でも前節とは違い、前線での早いテンポのショートパスが一切見られず。コ・ヨハンとユン・イルロクがサイドを務めていた前節と違い、チョ・ヨンチョルとヨム・ギフンはトップとの関係を作れず、ソ・ドンヒョンも柱になれない状態。
ボランチからサイドに長いボールが入るくらいしかチャンスを創出できておらず、中でボールが回らないからキム・ミヌとイ・ヨンが上がれない。韓国の良さであるサイドバックのアグレッシブさも消え去ってしまっていた。一方の守備でもチャン・ヒョンスがやや不安定なパフォーマンスで、無駄に相手にチャンスを与えることもままあった。
そして前半の半ばになり、チームを支えていた守備に疲れが見え始めると、一気にボールポゼッション率が減少、一時は50%を割ることも。日本戦を見た方は分かっていることだろうが、中国の攻めの質は高くないので、大きなピンチこそそれほどはなかったものの、一つ間違えれば危ないような展開にもなっていた。
65分には長身のキム・シヌクを投入してロングボールを増やし、ホン・ミョンボらしくないパワーサッカーに賭ける選択をするも、これもあまり機能せず。チーム全体としてターゲットマンを生かすような展開に持って行けなかったため、シヌクの落としからのチャンスも片手で数えて十分足りるほどの数しか生み出せてはいなかった。
「日本戦に賭ける」と言っていたホン・ミョンボ監督であるが、さすがに中国戦、オーストラリア戦で1得点も奪えず勝利も出来なかった……という結果は構想外のはず。
この段階で総得点では中国、日本の後塵を拝しており、最終節での勝利が必須という状況になった。逆に日本は、明日のオーストラリア戦で勝利を収めることが出来れば、大会初優勝にかなり近づけるということを意味する。