前年、J1初挑戦ながら5位という好成績を収めたサガン鳥栖。持ち前のハードワークを武器に、2013シーズンもJ1残留を果たしたのだが、その道は決して平坦なものではなかった。
特に、期限付き移籍だったDFキム・クナンが退団したセンターバックの穴が大きく、前季失点39のチームがリーグ戦で初完封したのが22節の仙台戦。GKにも怪我人が続出し、8月にはトップチーム登録のGK3人が同時に負傷離脱。特長である守備が崩壊したため必然的にチームは下位に低迷した。
しかし、7月にDF菊地直哉(新潟)、そして“GKスクランブル”が発生した8月に林彰洋(清水)を獲得すると、この2人が大活躍。実力的には代表クラスに近い両者が守備の中心に座り、堅守を取り戻したチームは後半戦、川崎、C大阪、鹿島、浦和などの上位チームを次々と撃破。最終的に12位まで順位を上げ、天皇杯でもクラブ史上初のベスト4に入った。
シーズン終了後、ユン・ジョンファン監督と契約を更新し、昨季は期限付きだった菊地、林、DF金井貢史(横浜FM)、FW播戸竜二(C大阪)の4選手をいずれも完全移籍で獲得。他にもDF安田理大(磐田)、MF谷口博之(柏)、2011年から2012年にかけて鳥栖で実績を残したMF岡本知剛(広島)などが加入しており、ユン体制4年目のシーズンに向けて戦力を整えている。
鳥栖は19日に開催した新体制発表会で、2014シーズンの新ユニフォームを発表。伝統である水色とピンクのホーム(1st)は2013モデル同様、昨年サプライヤー契約を結んだWarriorが得意とするトライバルモチーフを採用したデザインとなった。
トライバルは「燃えさかる炎」を意味する、サモアやポリネシアなどの太平洋諸島の部族が使用していた伝統的なモチーフで、選手の熱いハートを表現している。
アウェイ(2nd)も昨季と同じく、白をベースにピンクとの組み合わせ。グラデーションとホームよりも大きなトライバルモチーフを取り入れたアシンメトリーデザインとなっており、トライバルに合わせる形で首まわりにもピンクから白への変化が見られる。
鳥栖のGKホームはこれまでピンクが定番だったが、昨年8月の大宮戦で来場者全員にプレゼントした「スイカユニフォーム」が好評だったこともあってか、緑が昨季のアウェイからホームへ出世(元々、緑は佐賀県のイメージカラー)。デザインもどことなく“スイカ”を感じさせる。
アウェイはグレー。ホームと共通のテンプレートは実はリヴァプールの2013-14サードと同じものを使用している。
via @tosu_city
アウェイはトライバルモチーフがパンツまで繋がったデザイン。
ホームを着る豊田陽平は2013シーズンもJ1得点ランキング4位の20ゴールを記録。エースらしい仕事を果たした。足もとには発表されたばかりのPumaの新スパイク「エヴォパワー」が見える。
ちなみに、昨季まで背中スポンサーだったブリヂストンがパンツへ移っており、背中は未定となっている。ディーエイチシー(胸)と佐賀新聞は(袖)は継続。
ユニフォーム発表時の様子。Warriorらしい派手な演出が見られたようだ。
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