英国『Independent』は現地時間2月28日、29歳で死亡したサッカー選手の脳から疾患が見つかり、ヘディングによる衝撃との関係性が強いようだと伝えている。

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今回亡くなった青年の名は、パトリック・グランジュ。アメリカはニューメキシコ州のアルバカーキの出身で、セミプロレベルのフットボーラーで所属するチームは同国のトップリーグMLS昇格を目指していたという。

そんなパトリックは神経細胞の変性を起こす「運動ニューロン病」という持病を患っていた。この病は本来高齢の方に多く見られるようで、パトリックは闘病生活をおくりながら愛するフットボールをプレーしていたようだ。

しかし、そのパトリックの脳の状態に疑問を呈した人がいた。神経病理学者のアン・マッキー博士である。アン博士によるとパトリックの脳には大きな損傷があり、その損傷はサッカーボールをヘディングした際に受けたものもあるそうだ。

アン博士は、ヘディングが彼の死の直接的な原因ではないと否定した上で、ボクシングなどの競技でよく見られる疾患「慢性外傷性脳症」も併発していたと説明している。Wikipediaによると「慢性外傷性脳症」とは、頭部への衝撃から生じる脳震盪を起因とする神経変性疾患及び認知症に似た症状のことで、ボクサーの約20%が発症しているという恐ろしい報告もある。

記事の中では、「パトリックは3歳の頃からヘディングに特化した練習に取り組んでいた」と彼の両親が回想しており、ヘディングとこの病の相関関係をアン博士は主張している。

またヘディングとは異なるが、昨シーズンのJ1第10節大宮アルディージャ対サンフレッチェ広島戦では84分に広島のGK増田卓也が大宮のFW富山貴光と接触し、脳震盪を起こして試合が15分近く試合が中断するということがあった。

ストライカーにとってもディフェンダーにとっても得点に直結する大きなファクター、ヘディング。今シーズンのリーグでも、大きな事故がないことを祈りたい。