7月23日、『Reuters』は「ドイツキリスト教民主同盟の政治家が、ロシアからワールドカップの開催権をはく奪すべきだと主張した」と報じた。

記事によれば、ドイツキリスト教民主同盟の副議長を務めているミカエル・フクス氏が『Handelsblatt』に対して「安全な航空路が保証できない場合、FIFAはモスクワが適切なホストなのかどうかを考え直さなければならない」と話し、ドイツやフランスが代替開催する用意があると話したという。

さらに『Bild』はヘッセン州のスポーツ大臣を務めているペーター・ボイス氏が「プーチンが積極的に事故の解明を行わない場合、ワールドカップをロシアで開催することは考えられない」と話したと報じている。

また、マレーシア航空機の墜落事故(撃墜と疑われている)の出発地であったオランダのサッカー連盟は以下のような声明を発表し、ロシアでワールドカップが開催されることはファンの悲しみを掻き立てる行為だと主張している。


オランダサッカー連盟

「オランダサッカー連盟は、ロシアで将来ワールドカップが開催されることは、フットボールファンと遺族の親類の大きな悲しみを掻き立てる行為だと認識している。この災害の調査が終了した後、ロシアでのワールドカップ開催に関する議論を行うことが適切であると考えている」


2022年の開催地に決まっているカタールは、入札のプロセスにおいて深刻な汚職があったと告発されているほか、気候の面でもホスト国として十分な能力があるかが疑問視されている。

そして、先日行われたブラジルワールドカップでは、施設の建築が予定より大幅に遅れ、開幕にも間に合わないという事態となったほか、住民のデモも頻発。さらに今回2018年の開催地であるロシアが政治的な問題によりホストとしての資格を疑問視されることになった。

ワールドカップの発展をと新興国に開催権を与えてきたFIFAであるが、彼らにとっては頭の痛い事態が続いている。

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