いよいよ今週末に開幕する予定のリーガ・エスパニョーラ。

そんななか、バレンシアのHPになにやら驚きのページがあった。 チームの下部組織、いわゆるカンテラ内の2つのカテゴリーがこんな感じになっていたのだ。(年度はまだ2013-14と昨シーズンのまま)

インファンティル(13~14歳)とカデテ(15~16歳)のDチームが中国人と思われる子供たちばかりなのである。

少し調べてみたところ、この驚きの“占有"には背景があるようだ。2013年に『globalasia』がこんなニュースを報じている。

13歳前後の計30人の中国人選手がスペインにやってきて、リーガに所属する最高のクラブで3年間のトレーニングプログラムを完了させる。 これは中国企業『Wanda』グループと、そしてバレンシア、アトレティコ・マドリー、ビジャレアルから発表されたと新華社が伝えている。

中国サッカー協会と『Wanda』が密接に連携し過去2年間に行ってきた、ティーンエイジャーの選手たち約100人をフットボールの中心地、ヨーロッパや南アメリカでトレーニングをさせるというプロジェクトの一環として送り込む。

中国サッカー協会のウェイ副会長は「私たちは彼ら(スペイン)の経験から学ぶべきだ」と述べつつ、 こんなに多くの若い選手たちをビッグクラブに送るのは初めてだとして、「結果を見ることを楽しみにしている」とも話した。

また、フットボールの練習に加え、若者たちはスペインの学習システムのなかに組み込まれることになる。 『Wanda』グループの代表はこう述べた。
「学校で学ぶ時間はフットボールのレッスンだけに専任すること以上のこと?です。 もしプロになれない子供たちがいたとしても、社会において有用になることができるでしょう」

また、『valenciacfinfantila』では2012年にこのような話題を伝えている。

バレンシアFCは『Wanda』と中国サッカー協会との契約に合意した。 今後数か月のうちに中国5都市で選抜された若き中国の選手たちはバレンシアへ渡り、トレーニングを受けることになる。

『Wanda』は2012-13シーズンからバレンシア、ビジャレアル、アトレティコ・マドリーのカンテラ、3つのカテゴリーに毎年13~15歳の選手たちを30名送り込む。 3クラブは毎年10名の中国人選手をカンテラに受け入れる。

『Wanda』はこのプロジェクトに6000万ユーロ(現在のレートでおよそ82億円)を投資しており、バレンシアには1人の受け入れにつき8万ユーロ(およそ1102万円)が入る。

つまり、これらのカテゴリーは中国から留学中の子供たちが所属するチームなのかもしれない。(ホセ・ベルデホくんとパブロ・マリンくんだけがスペイン人?なのが気になるが)

中国としては育成年代の強化、スペインクラブとしてはビジネスとしての側面、お互いに思惑がありそうだ。

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