12月9日、『Gazzetta dello Sport』は「前日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏は、現在のセリエAの状況について語った」と報じた。

2010年から日本代表監督を務め、先日のワールドカップでも指揮を執ったザッケローニ。かつてはイタリアのいくつものビッグクラブを率いた経験を持つが、現在はフリーの身となっている。

アルベルト・ザッケローニ

「シンプルに見える。我々はこれまでよりも少ない資源のなかで、同じ方法を採用している。フットボールに投資してきたファミリーたちは、これ以上出てこない。アニェッリ、ベルルスコーニ、モラッティ、センシ、クラニョッティ、タンツィのようなね。

アメリカから来るような人々は、彼ら自身のビジネスモデルを実行するために来る。そして、アラブの投資家は、モデルが出来ているものを買う。

ユースチームで最も傑出したコーチ――特に小さなクラブにおいては、彼らは勝利の事だけしか考えていない。成長という根本的なプロセスを無視している。

セリエA、セリエBではそれがより多くなり、そして多くの選手たちがどのように攻撃をするか、どのように守備をするかを知らない。

せいぜい、彼らはコーチによって与えられたシステムの中の役割を解釈することを知っているだけだ。

試合の中では、10回のゴールのうち8回がウイングのクロスから生まれると理解している。しかしそれが滅多に起こらない。それは強いウイングとフルバックが数の面でどんどん減少しているからだ。

ディフェンダーはボールを見て、動く選手に付いていけない。ストライカーがスペースでポジションを取れば、得点することが出来る。

もし基礎が消滅しているならば、我々はパオロ・マルディーニやファビオ・カンナヴァーロのような人々を忘れてしまうかもしれない。

一つの例として、バロテッリをあげよう。彼は素晴らしいクオリティを持っている。それに疑いはない。しかし、彼は90分のうち80分をゴールに背を向けて過ごし、いつも数少ない得点に留まっている。

ストライカーはいつもボールと相手を見ていなければならないんだ。そして走るための方向を選択し、誰が後ろにいて、どのようにパスを動かすかを理解しなければいけない。