今日、2014年12月24日は、1914年12月24日に起きた「クリスマス休戦(Christmas Truce)」から100年にあたる。

「クリスマス休戦」とは第一次世界大戦中の1914年、西部戦線においてイギリス軍とドイツ軍がクリスマスを祝うために休戦を行ったことを言う。

塹壕戦という歩兵によるライフル狙撃が主流だった時代、第一次世界大戦がまだその名前で呼ばれていなかった頃人々はクリスマスまでには戦争は終わるだろうと楽観的な見方をしていたという。しかし、戦禍は徐々に拡大していった。

その日、ドイツ軍に慰問に訪れていたテノール歌手のヴァルダー・キルヒホフが「きよしこの夜」を歌い始め、クリスマス・ツリーにキャンドルを灯した。すると対峙していたイギリス軍も自発的に停戦命令を出した。お互いは中間地点で出会い、煙草を吸ったり、ワインを飲んだりサッカーをしたり1夜限りの交流をしたというものだ。ちなみにサッカーはドイツ軍が3-2でイギリス軍を下したという結果が残されている。

この事実は公式記録には残されていない。敵と交流したことを上層部が見逃すはずがなく、お互いの兵士たちは罰せられ交流の記録も揉み消されたという。翌年こそは再びクリスマス休戦が実現できた(できなかったという説も)というが、2年後のクリスマスからはむしろ格好の攻撃チャンスと戦線が激化したことが伝えられいる。

第一次世界大戦は結局、終結までに4年間の月日が費やされ1000万人近い死者が出ることになった。そんな中、平和的なエピソードとして人々の間で語り継がれ我々の知るところとなっている。この題材をモチーフに映画「戦場のアリア」が制作された他、今年11月にはイングランドのスーパーのCMでショートムービーで再現がなされている。

イングランドのスーパー『Sainsbury』のCM、「クリスマス戦線」がショートムービーとしてまとめられている。

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