動画で見る!アジアカップスターズは第11回目を迎えました。
今回はUAEのみならずアジア全体で考えても最も注目を集めていると思われるアル・アインの至宝、オマール・アブドゥラフマンを取り上げます! 筆者はアリ・マブフートのファンなのですが、UAEと言われればオマールを出さないわけにいかないのです。
オマール・アブドゥラフマン・アハマド・アル・ラーキ・アル・ムーディ
通称"オマール・アブドゥラフマン"
1991年9月20日生まれ 23歳
Omar Abdulrahman headlines @UAEFA_ae's #AC2015 squad: http://t.co/tLAURxi2xm pic.twitter.com/HABGZq8h35
— AFC Asian Cup (@afcasiancup) 2014, 12月 19
サウジアラビアでハドラマウト人の子として生まれたオマール。そのため、少年時代はアル・ヒラルの下部組織に所属していた。
国籍を保持していなかったため当初はサウジアラビアから誘いを受けたものの、オマール以外の家族への市民権付与が拒否されたことで断りを入れている。
後にUAEが家族全員に国籍を与えることを提案し、これを受託。それがわずか7年前であり、アル・アインの下部組織に入団してすぐトップチームに引き上げられ、とんとん拍子にステップアップを果たした。
そこからの活躍は鮮烈なものだ。2009年に前十字靭帯を断裂したものの、2010-11シーズンは若くしてアル・アインのレギュラーポジションを獲得、高い評価を得た。
2011年にふたたび大怪我で離脱するも評価は落ちることなく、復帰後はマンチェスター・シティでのトライアルを受験し、ビザの問題などで実現はしなかったものの好感触を得たと言われている。
代表チームでの実績も豊かだ。2010年には若くしてアジア大会に出場し、決勝戦で日本代表と戦い敗れたものの準優勝。「黄金世代」と呼ばれたチームの中心として2012年にはロンドン五輪出場を果たし、さらに2013年にはガルフカップを制覇。チームを多くの栄光に導いている。
圧倒的な技術をベースにしたプレーは、効果的であるだけでなくエンターテインメント性も豊かだ。巧みなドリブルはさることながら、正確無比のロングパス、遠くのスペースを視野に入れる空間把握能力を持ち、状況を一気に変えるパスを何度も決めてきた。実力は既にUAEのレベルを大きく超えたものになっている。
しかし、不安は先日行われたガルフカップの準決勝で怪我を負ってしまったことだ。メンバーには招集されているが、アル・アインではそれ以降試合に出場しておらず、大会まで半月を切ってもピッチに戻れずにいる。
もし彼を欠いてしまったら、UAEの戦力としても、アジアカップ全体の盛り上がりに関しても致命的なダメージとなる。何とか開幕までに回復してほしいものだ。
ちなみに、今回UAE代表に入っているムハンマド・アブドゥラフマンは実の兄。逆にアミール・アブドゥラフマンは他人なのでお間違えなきよう。