ついに開幕したアジアカップ2015。 グループBの中国代表は初戦のサウジアラビア戦に1-0で勝利した

この試合でターニングポイントになったのが後半に迎えたサウジのPKシーン。これが決まると先制という場面だったが、中国の守護神ワン・ダーレイが見事なセーブで失点を阻止した。

このシーンについて、『foxsports』が秘話を伝えている。

PKが蹴られる前、ワン・ダーレイはゴール裏にいた地元のボールボーイ、スティーヴンくんにどちらの方向に飛ぶべきがアドバイスを求めたという。 12歳のスティーヴンくんは左と答え、その通りに飛んだワン・ダーレイは見事にPKをストップ!

よく見るとセーブの後にゴール裏にいるスティーヴンくんも飛び跳ねて喜んでいる。 絶体絶命のPKを凌いだ中国は80分に決勝点をゲットしており、まさに試合の行方を左右するシーンであった。

試合終了のホイッスルが鳴った後、このラッキーボーイを抱きしめて感謝を表したワン・ダーレイにとって実はこの日が26歳の誕生日でもあった。 思わぬところに幸運は転がっているものだ・・・

当のスティーヴンくんはこの出来事についてこう語っている。

「とても驚きました。彼は左か右か(どちらに)飛ぶべきか聞いてきたんです。僕は左と伝えました。 いつもボールがどこに来るか予測しようとしているから。彼がセーブした時は本当に興奮しました」

また、ブリスベン・ロアーのファンだというスティーヴンくんは自身もGKとしてプレーしているそうで、「ゴールキーパーをやることは大好き。うちの家系なんです」と話しており、なんでも兄弟4人ともGKをやっているとか。 母スージーさん曰く息子たちはサッカー狂で、「テレビで相当(サッカーを)見ています。息子たちはキーパーとその動き全てに注目しているんです」とのこと。

スティーヴンくんの貢献ぶりに中国代表もチームとして感謝しているようで、現地月曜日の練習に彼を招待することになっているそう。 そこで、ワン・ダーレイはユニフォームをプレゼントする予定だそうだ。

「今や中国はこの大会でサッカルー(オーストラリア代表)に次ぐ僕の(お気に入り)2番目のチーム」と語ったというスティーヴンくんは17日には地元オーストラリアと韓国との試合でボールボーイを務めるとのこと。もし韓国のGKからアドバイスを求められたら、どうするのだろうか・・・

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