フランス王者のPSGが今週中にマンチェスター・ユナイテッドのMF、アンヘル・ディ・マリアの獲得に動くと報じられている。

『Telegraph』の報道によれば、ディ・マリアはコパ・アメリカ参加による休暇延長によりマンチェスター・ユナイテッドのプレシーズンツアーへの帯同が遅れているが、PSGは合流前に獲得したいと考えているようだ。

ディ・マリアは昨年の8月に英国記録となる5970万ポンド(およそ115億円)でレアル・マドリーからマンチェスター・ユナイテッドに移籍。ルイス・ファン・ハールに課せられたチームの再生のキーマンとして背番号7を与えられた。

休暇延長中の身だが、まもなくチームに戻ってくるという。土曜日にはカルフォルニアでキャンプ中のチームに合流する予定とのことだが、サンタ・クララでバルセロナとの親善試合が行われる当日であり、試合に出場することは無いだろう。

PSGがディ・マリアの獲得を目指しているのは周知の事実であり、夏の移籍ウィンドウが開放される前から可能性が盛んに報じられている。1月に強盗事件が起きた影響もあり、ディ・マリアや家族がマンチェスターでの生活に馴染んでいないといわれている。

交渉はすでに行なわれており、マンチェスター・ユナイテッドの代表であるエド・ウッドワードとPSGのスポーツディレクターがすでに何度か話し合っているという。しかしながら、移籍金での合意には未だ至っていないようだ。

PSG側の考えている移籍金は4500万ポンド(およそ86億円)のようだが、ディ・マリアがチームに合流する前に合意したいと考えており、オファー改善へ向けた動きが加速しているとのこと。

先週、ファン・ハールもディ・マリアがチームに残留するかどうかが不明であることを明かしており、ストライカーの獲得を望んでいるとも言われている。ストライカー獲得の資金源としてディ・マリアを売却する可能性は充分にあり得るだろう。

『Telegraph』では今後72時間以内に交渉が完了しなければ、更なる話し合いがキャンプ中のアメリカで行われる見込みであるという。両クラブは来週の水曜日にインターナショナルチャンピオンズカップで対戦する予定であり、その場で交渉の場が持たれることが有力視されている。

なお、マンチェスター・ユナイテッド側はPSGのストライカー、エディンソン・カバーニの譲渡を取引の一部に含めることを要求したが、PSG側に断られたとも『Telegraph』は報じている。しかし、ズラタン・イブラヒモヴィッチの譲渡は可能のようだが、ファン・ハールはイブラヒモヴィッチの給与はクラブの基準に満たないと考えているという。

ファン・ハールが望んでいるのはカバーニかバイエルン・ミュンヘンのトーマス・ミュラーのようであり、カバーニが獲得できないのであれば、ディ・マリアを高額で売却してミュラー獲得の資金に充てるという流れが充分に考えられる。マンチェスター・ユナイテッドがPSGと交渉しつつも、バイエルンとの話し合いも進めるという二正面作戦を展開していると考えても良さそうだ。

しかし、ファン・ハールが必ずしもストライカーの獲得を望んでいるとも限らない。エースのウェイン・ルーニーをCFとして起用する案も持っているようであり、その場合はレアル・マドリーからローンバックしたチチャリートにもチャンスがある模様。また、バルセロナのペドロも獲得候補であり、サイドアタッカーの層を厚くすることで、ルーニーのセンターフォワード起用を確定させることもあり得るだろう。

マンチェスター・ユナイテッドは今夏既に4人の選手との契約を完了させている。しかしながら、待望のワールドクラスのゴールスコアラーの加入は未だ実現していない。長きにわたりターゲットといわれているレアル・マドリーのクリスティアーノ・ロナウドやギャレス・ベイルを獲得するのは至難な状況にある。現時点ではカバーニかミュラーというのが最良の可能性といえるだろう。

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