『Mirror』は『Sunday People』のレポートを引用し「アーセナルの監督を務めるアーセン・ヴェンゲル氏は、イングランドで18~20歳の選手達に居場所がなくなっていることを危惧した」と報じた。
昨今各国から多くのタレントが集まるイングランドであるが、その一方で選手の育成は難しくなっている。下位のチームであっても潤沢な放映権料を受け取り、各国から名選手を取ることが出来る。
その一方でU-21プレミアリーグを設立するなど育成の基盤は作っているが、アーセン・ヴェンゲル監督はそれらの方針だけでは難しいと話した。
アーセン・ヴェンゲル
(アーセナル監督)
「(FAのCEOを務めるマーティン・グレンが、若手選手の育成についてオランダを賞賛したが)
彼がそのようなことを表明するのは、今の教育においては12~18歳のコーチングが非常に重要だということになっているからだ。
その後、18~20歳の間の競争が、選手にとってはさらに重要になる。それは彼らが前進していることを感じるためだ。
アカデミーが作り上げてきたものは、トレーニングが今までよりも良く構成されて、全てのクラブでよりよい組織が作られることだった。
しかし、非常に重要なことは最後の仕上げなんだ。ファーストチームに入って、トップレベルのコンペティションに統合させられるかどうかなんだよ。
これは現状ではとても大きな問題になった。なぜなら、私がここに来たときと比べれば、今日では至る所でレベルが上がってしまい、若い選手をプレミアリーグに使うことは以前よりも難しくなってしまったからだ。
誰もがその余裕を持っていない。生成された選手達が、18~20歳の間に失われていってしまう。
それらの年齢の選手達が『自分は前進していない』と感じれば、モチベーションを容易に失ってしまう。私はそれを恐れている。
フランスでは、彼らはBチームで3部リーグを戦い、大人達と対戦する。イングランドでは、U-21プレミアリーグが作られた。しかし、それは真剣な競争の中でプレーすることとは違うので、私は好みではない。
多くのU-21の試合においては、プレッシャーはない、ビルドアップもない。結果を出すために我慢しなければならないものもない。
もっと海外で、あるいはチャンピオンシップ(2部)でプレーしなければならない。ただ、英国の選手がもっと2部に行けばレベルが上がることを意味するので、最良なのはチャンピオンシップでプレーすることだね。
とはいえ、理想的な解決方法はない。イングランドでどれくらいのアカデミーがある? それに20~30をかけ算したら? 毎年700~800人の選手が生み出されるわけだ。
彼らは何処に行くのだ?プレミアリーグに入ることは出来ない者は」