8日、メキシコとの親善試合で引き分けたアルゼンチン。2点をリードされながら残り5分からの連続ゴールで追い付いた戦いぶりは、今年に入ってからいまだ無敗(メキシコ戦前までで7勝3分※コパ・アメリカ決勝のPK戦負けは引き分け扱い)という彼らの底力を感じさせた。
特に、85分にセルヒオ・アグエロの追撃弾をアシストしたエセキエル・ラベッシのパスが素晴らしかった。
リオネル・メッシから出たロングパス。裏へ抜け出すラベッシの動きにピタリと合ったが、コントロールするまでには至らず、ボールは縦に少し流れてしまう。
しかし、メキシコGKモイセス・ムニョスも予測を誤りクリアし損ねると、ライン際まで走り込んだラベッシは強引にクロス。これがファーサイドへ入ってきたアグエロの元へ見事に届いた。
ゴールラインが迫る中、やや外に流れながらインサイド気味のキックでファーサイドまで。しかもダイレクトだったこともあり手前の相手選手は触れず、それでいて少し遅れて入ってきたアグエロは間に合うボールというのが地味にスゴイ!
精一杯のプレーだとしてもまさに執念で届けたパスであり、神業的なアシストだ。
4日前のボリビア戦(7-0)では2ゴールを記録したラベッシ。
今年30歳になったアタッカーは、アルゼンチン代表、そして所属のPSGでもレギュラーとはいえない立場だが、限られた時間の中でもしっかりと自らの役割を果たす頼もしい存在となっている。