スコットランドが生んだ偉大なる指導者、アレックス・ファーガソン。
マンチェスター・ユナイテッドを名実ともに世界最高のクラブの一つに成長させ、26年間という長期政権で38ものタイトルをクラブにもたらした。
そんなファーガソン氏は2012-13シーズンをもって監督業からの引退を発表した。後任には当時エヴァートンを率いていたデイヴィッド・モイーズを指名し、懸案だった後継者問題を自らがバトンを渡すという形で解決して見せた。
さて、そんなファーガソンは2013年5月8日に監督業からの引退を発表した。当時ユナイテッドはシーズン終盤の大事な時期を迎えており、この時点での残り試合数は2。四半世紀上にわたりチームを率いた監督の勇退発表としては、やや急な展開であった印象がある。
では、ファーガソン監督が引退を決意した背景には、何があったのだろうか?
英国『Telegraph』は、新しい本を出版予定である同紙の独占インタビューを行っているのだが、どうやら妻キャシーさんの妹で、ファーガソン氏にとっては義理の妹にあたるブリゲットさんの死が大きな転機となったようだ。
アレックス・ファーガソン(元マンチェスター・ユナイテッド監督)
「私は監督業を続ける気でいた。
私はある夜、彼女(キャシーさん)がテレビを見ているのを眺めていた。そそて、彼女は天井を見上げたんだ。私はその時、彼女が孤独なのだと分かった。
彼女とブリゲットは双子であるって知ってるだろ?
しかし、私が彼女にそのシーズン限りで引退しようと思っていると話した時、彼女は全く反対しなかったよ。彼女は私にそうしてほしかったのだと分かった」
ブリゲット・ロバートソンさんは、ファーガソン氏の妻であるキャシーさんの双子。2012年10月に亡くなっている。