13日にサンフレッチェ広島とのゲームでクラブワールドカップの初戦を迎えるアフリカ代表TPマゼンベ。

大会参加は既に3回目で、2010年には決勝進出の経験も。アフリカのチームではアル・アハリと並んで最も知名度が高い存在かもしれない。

ただ、あれから5年が経ち、このクラブの性質も大きく変わってきた。自国の選手は今やほとんどおらず、アフリカ・オールスターズといった雰囲気を醸し出している。

そんなマゼンベの中で注目すべき選手は誰か? アフリカ担当の編集部Kが軽くご紹介していこう。

第2回目はタンザニアのニューエース、ムブワナ・サマタだ。

ムブワナ・サマタ

1992年1月7日生まれ(23歳)

サッカーでタンザニアといえば! …おそらく、ほとんどの方は馴染みがないだろうと思われる。

なにせアフリカネイションズカップすら1980年以降出場したことがなく、現在のFIFAランキングは135位だ。2018年ワールドカップ予選もアルジェリアに2試合合計2-9という大差で敗れている。

ただ、このような国にでも凄いタレントがいたりするのがアフリカの面白いところだ。タンザニア代表ではまだ絶対的な存在とまでは言えないが、マゼンベに欠かせないストライカーになったのがこのムブワナ・サマタだ。

18歳で国内の名門シンバで得点を量産し、2011年にマゼンベに入団。国内では高いスコアリング能力を見せつけ、CAFチャンピオンズリーグでも得点王に輝いた。

まさに「アフリカの才能」を地で行くサマタの強さは、圧倒的な身体能力、スピード、パワー、そして技術を兼ね備えたところだ。

個人で何かをさせればこんなに怖い男はそういない。ディフェンダーをコンタクトで吹っ飛ばし、スピードで振り切り、目を見張るようなシュートを打ってくる。空中戦でも高さを見せるオールラウンドな独力ストライカーだ。

自由に彼がボールを持って仕掛けられる状況を作ってしまえば、欧州の老獪なディフェンダーであってもかなり苦戦してしまうだろう。

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