ローマのイタリア代表MFダニエレ・デ・ロッシについてのあるエピソードを、『Gazzetta World』が伝えていた。
Roma star leaves World Cup medal in Italy kitman's coffin - https://t.co/oxjYWIovLa pic.twitter.com/QP7u66xB3S
— GazzettaWorld (@GazzettaWorld) 2016年3月17日
これまでイタリア代表として101試合に出場してきたデ・ロッシは、2006年のドイツW杯の優勝メンバーのひとりでもある。
その際受賞したW杯優勝メダルを、先日亡くなった元イタリア代表のキットマン(用具係)であるピエートロ・ロンバルディさんの棺に収めたという。
現地水曜日の朝、トレーニングを終えたデ・ロッシは別の場所へと急いだ。92歳で亡くなったロンバルディさんの葬儀に駆けつけるためにフィレンツェへ向ったのだ。
なんでも、ロンバルディさんは歯ブラシを意味する『Spazzolino』というニックネームで呼ばれていたそう。その理由は、選手たちのスパイクを素晴らしくクリ―リングする腕を持っていたからで、2006年大会の期間中も選手たちの要望に応えるために帯同していたとのこと。
多くの選手に慕われていたというロンバルディさんの逝去を、フランチェスコ・トッティもブログ上で悼んでいたそう。
一方、公には沈黙を貫いていたデ・ロッシだが、フィレンツェに向かう前にそのポケットに優勝メダルを忍ばせていたという。そして、友人のような関係だったというロンバルディさんに最後の別れを告げると、彼にとって最も貴重なはずの所持品を棺に納めたそう。
無骨ながら熱い人柄のデ・ロッシが見せたこの崇高な振る舞いは現地でも讃えられている。