10日に行われた1stステージ第6節、鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島。試合は4-1で鹿島の快勝に終わったが、先制点の場面が非常に気になったので取り上げる。

8分、23歳の土居聖真が右サイドを個人技で崩したゴールだ。ここではまず静止画で見てみたい。

序盤からチャンスも作りだしていた広島だが、先制点を許してしまった。黄色で囲んだのが得点者の土居。広島は左ストッパーの水本裕貴と左ウィングバックの柏好文が対応している。

まず水本が抜かれ、柏がカバーに入るも間に合わず。

柏はサイドに遠藤康が張っていたためそちらをケアしていたのだが、結果から明らかなように水本のカバーにも入ることができる適切なポジションではなかった。

土居がコントロールした時点で危険なスペースに対する意識をしっかりと持てていれば、水本が抜かれた後に対応できたはずだ。仮にサイドの遠藤にパスが出たとしても、遠藤は左利きで縦に速いタイプでもないため決定的な仕事をする前に寄せられた可能性が高い。

このように、守備においては刻々と変わる局面の中、チームにとって「正しいポジション」を取り続けることが重要である。

だが、ここまではまだ良い。問題はこの次だ。

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