フランスに遠征中のU-23日本代表は21日、トゥーロン国際大会のグループステージでパラグアイ代表と対戦した。

日本にとってリオ五輪を見据えた重要な大会の初戦だが、パラグアイは既に予選を敗退しており、この大会に主に20歳以下の選手を派遣。しかも、2日前にギニアとの初戦を終えたばかりで、この試合を中1日で迎えるだけに日本は有利な状況にあった。

しかしそこは南米、序盤から球際の当たりの強さが日本の選手に圧力をかける。その心理的な影響を受けたのか、18分、ファン・ウェルメスケルケン・際の弱いバックパスが奪われ、カウンターからペドロ・バエスに先制ゴールを許してしまう。

31分には、DF岩波拓也が相手選手と競り合った際に左膝を痛め、三浦弦太と交代。救急車に乗せられ病院に運ばれる事態となるなか、0-1でハーフタイムを迎える。

ただ後半に入って少しずつ相手ゴールへ迫り、さらに57分、富樫敬真を下げオナイウ阿道を投入したことが功を奏する。オナイウが浅野拓磨の下で上下左右に動いて汚れ役になることで、浅野の役割が明確になったのだ。

これではっきりと流れが変わり、交代からわずか3分後に同点に追い付く。

61分、低い位置でボールを受けたオナイウの展開から、左サイドの三丸、矢島、中央の原川と渡り、原川の速いスルーパスを呼び込んだ浅野が左足で決めたのである。

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