10日に行われたEURO2016の決勝、ポルトガル対フランス戦。
地元での優勝を目指すフランスのディディエ・デシャン監督は先発メンバーにお馴染みの顔ぶれを起用したのだが、ローラン・コシェルニの相棒に選んだ選手がやや意外であった。
アディル・ラミという選択肢もあったのだが、サミュエル・ウンティティをチョイスしたのだ。
"It's been one heck of a July so far"#FRA's @UmtitiSam wants #EURO2016 fairytale to go onhttps://t.co/UhhkWtJteW pic.twitter.com/cQDtvjHfVN
— FIFA.com (@FIFAcom) 2016年7月9日
ウンティティは大会直前、ジェレミ・マテューの負傷離脱によって本登録メンバー入りした。
大会が始まるまではA代表出場歴がなかったのだが、準々決勝のアイスランド戦で代表デビューを果たすと、準決勝のドイツ戦にも続けて先発。そしてこの日のポルトガル戦でも起用され、最後に先発の座を勝ち取ったのだ。
左足が使えるセンターバックとして世界的にも評価の高いウンティティ。
すでにリヨンからバルセロナへの移籍が発表されているが、この日のポルトガル戦で驚愕のパス数を記録していた。
UEFAが公開しているPassing Distributionというパスのマトリックスグラフを見てみると…
こちらは、誰から誰に向けたパスがどれだけあったかというグラフである。縦軸は出し手、横軸は受け手、その交点に記された数値がそれぞれのパス数だ。これを見てみると、ウンティティは全部で120本のパスを送りそのうち115本で成功。これは決勝戦に出場した選手のなかで最も多い数値だ。
延長戦も含まれるとはいえ、1試合で120本というパス数は驚異的である。さらに、最もパスを送っている相手はボランチとしてプレーしていたポール・ポグバであり(32本)、前への組み立てのボールも多かったことが分かる(成功率96%もスゴい…)。
【外部リンク】UEFA Media Information - Match 51 Passing Distribution