手倉森ジャパン発足後、常に代表メンバーに選ばれ続けてきた鹿島DF植田直通。
リオ五輪に向けた登録メンバーにももちろん名を連ね、チームを引っ張る存在として期待されている。
そんな植田は先週末行われたJ1セカンドステージの第4節ヴァンフォーレ甲府戦に先発出場。この日はパスで同点ゴールを演出した。
甲府に先制され迎えた6分、最終ラインでボールを持った植田はトラップと同時に前を向く。
そして前方に中距離のパスを送ると、これが甲府選手の間を抜け西大伍へ!西はここから中で待っていた杉本太郎へと折り返し、失点からわずか3分で鹿島が同点に追いついた。
このシーンで起点になったのはもちろん植田の展開だ。
西の手前には遠藤康がやや中央寄りでポジションを取っており、そのスルーがあったからこそ西に通ったという事実はある。しかし、ルックアップと同時に縦へのパスを選択できる植田のセンスは流石だ。
しかしこの試合、植田は72分に途中交代となっている。
特に負傷があったわけではないのだが、鹿島の石井正忠監督は試合後、その意図についてこう述べている。
「前半から少し相手のドゥドゥ選手への対応が良くない感じがして、最後、3点目を入れられてしまった時も、個人的にはあそこはもっと制限して、外側へ追い込む形はできたと思います。その後のプレーに響くんじゃないかと思って交代しました」
要は「懲罰」の交代となってしまったわけだ。
試合も3-3のドローで終え、五輪最後の試合をほろ苦い形で終えた植田。この悔しさを糧に、リオの舞台で暴れてほしいものだ。