『Tages Anzeiger』は25日、「レッドブル・ザルツブルクに所属しているイスラエル代表FWムアネス・ダブルは、クラブのUAEキャンプ合流を断念した」と報じた。
Etwas Schwitzen bei 23 Grad in Dubai. 💪 🌱 🌴 #RBSTrainingslager // 1st Training in Dubai pic.twitter.com/nzCJv8u304
— FC Red Bull Salzburg (@RedBullSalzburg) 2017年1月23日
現在ウインターブレイクに入っているオーストリアリーグ。南野拓実も所属しているレッドブル・ザルツブルクは、2月11日の再開に向けて国外キャンプを行っている。
その会場となっているのが、UAEのドバイ。施設が充実している他、年間を通して高い気温を記録する中東地域は、多くのチームにとって冬の貴重な練習場となる。
しかしながら、そこで大きな問題となるのが政治的問題である。イスラム教国家であるこれらの地域は、イスラエルのパスポートを所有している人物にビザを発行しないケースが多いのである。
ガーナ代表監督を務めるアヴラム・グラント氏も、それを避けるためにわざわざポーランドの国籍を取得する手続きを行ったほどだ。
そして今夏レッドブル・ザルツブルグのムアネス・ダブルも、UAEの入国管理局によってビザの発給が拒否されることになり、キャンプに合流することが不可能になってしまったとのこと。
彼は急遽Bチームに当たるリーフェリンクがキャンプを行っているアンダルシア(スペイン)に向かい、そこで後半戦に向けた準備を行うことになるという。
ムアネス・ダブルはアラブ系のイスラエル人であり、イスラム教徒でもあるのだが、それでもUAEへの入国は許可されなかったようだ。
2022年には同じ中東地域にあるカタールでワールドカップが開かれる。もしその際にイスラエルが出場権を獲得するようなことになればどうなるのか?選手はともかく、ファンが一切入国できないことになれば…。
入札での汚職疑惑、高温の気候によるスケジュールの変更、宿泊施設の不足、労働者の人権侵害と問題が相次いでいるカタールW杯。国籍の問題も更なる懸念事項となりそうだ。