来年にロシアで行われるFIFAワールドカップに向けた抽選会が、日本時間2日にモスクワで行われる。

そんななか、気になるニュースが入ってきた。ノルウェーのテレビ局『TV2』がモスクワでの抽選会から締め出されたというのだ。『barentsobserver』がその顛末を伝えている。

民間放送の『TV2』は公共放送の『NRK』とともに、ノルウェーにおける2018年ワールドカップの放映権を保有している。にもかかわらずナゼ…。

ロシアでは来年3月に大統領選挙が行われる。それを前にした先月25日にウラジーミル・プーチン大統領は、外国メディアに対する管理を強化する法案に署名。ロシア国内で活動する海外メディアについて、「スパイ」として登録することができるというものだ。

先月、『TV2』が行ったノルウェー国家公安警察(PST)のトップに対するインタビューについて、ロシア外務省は事実無根だと非難。PSTの長であるビョルンランド氏は、「ロシアの情報機関がノルウェー人に対し雇用主へのスパイ活動をするよう圧力をかけた例がある」などと述べていたという。

これに対してロシア側は彼女の発言は「西側のメディアを使って、我が国への憎悪をかき立てようとする企て」であると断罪していたとのこと。

すでにロシア入りしていた『TV2』のジャーナリスト、ボーゲン氏はこう述べている。

「誰がプーチンのブラックリストに載っているんだろうね。

おそらくロシアに対していかなる批判的なジャーナリズムも起こさず、いい子にしていたTV局だけが試合を伝えることを歓迎されるのだろう。

これは報道の自由に対する攻撃だ」

また、『TV2』のニュースエディターはこう語ったそう。

「これが(ロシア側の)誤解であることを本当に願っている。

『TV2』はワールドカップの放映権を持っており、我が放送チームが排除や嫌がらせのリスクなくジャーナリズムを安全に行使できることを期待している。

我々はノルウェーにあるロシア大使館に要請書を送った。なぜ我が放送チームがクレムリンに対する安全保障上の脅威になるのかを尋ねるために」

大使館からはすぐに返答があり、ロシア外務省に連絡するように言われたという。だが、今のところモスクワの外務省からは返信がないそうだ。

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