『FOX』は17日、「オーストラリアサッカー協会(FFA)は、ビデオ副審のメンバーを見直し、人員を縮小する」と報じた。
オーストラリア・Aリーグ第11節のセントラルコースト・マリナーズ対ウェスタンシドニー・ワンダラーズは、0-2というスコアで終了した。
しかしこの試合の中では結果以上に大きな話題になった場面があった。それはセントラルコースト・マリナーズに出された2枚のレッドカードに関するものだ。
まず60分、セントラルコーストのウート・ブラマがタックルでイエローカードを受けるも、それがビデオ判定の介入によってレッドカードに変更となる。
さらに77分にはセントラルコーストのジェイク・マクギングがイエローカードを受けるも、それがまたビデオ判定に。主審のアレックス・キングは、ビデオ副審のショーン・エヴァンズからの助言を受けてこれをレッドカードに変更したのだ。
これに対してセントラルコーストのポール・オコン監督は激しく抗議するも、もちろん判定は覆らずに終わった。
しかし試合終了後、この場面はさらに問題を広げることになった。あまりにも厳しすぎる裁定に対して批判が相次ぎ、FFAはマクギングのレッドカードを撤回することを検討することになったという。
また、FFAはビデオ副審の質に問題があるということを認め、今後はより特化した精鋭のレフェリーで構成された小さなグループにする予定であるそうだ。
グレッグ・オローク(Aリーグ会長)
「VARはかなり改善する必要がある。FFAはFIFAの試験から離れることはないが、国際的なアドバイスを求めていく。
審判はピッチの上からピッチの外に移れることを証明してきた。しかし、誰もが同じ技術を持っているわけではないし、誰もが適応できるとも言えない。
我々は論争から距離を置き、高い基準を設定できるように取り組んでいく」
オーストラリア・AリーグはFIFAによってビデオ副審の実証試験がいち早くスタートされたが、相次ぐゴールの取り消しや判定による数分の長い中断が何度も問題に繋がっている現状がある。