『Reuters』は29日、「アメリカの大富豪ロッコ・コミッソは、ACミランの買収に向けて5億ユーロ(およそ636.2億円)の投資を準備している」と報じた。

昨年夏に中国人実業家のリー・ヨンホン氏によって買収されたミラン。その際は1億9000万ユーロ(およそ241.7億円)の債務も含めて総額7億4000万ユーロ(およそ941.5億円)が支払われたという。

しかしその際にはアメリカのヘッジファンドであるエリオット・マネージメントから3億ユーロ(およそ381.7億円)以上の借金をしており、この金利が最大24%、返済期限は今年10月と厳しい状況にある。

さらに先日はリー・ヨンホン氏が増資のための資金を期限までに調達できず、さらにUEFAからはヨーロッパリーグの出場停止を言い渡された。

危機的な状況に陥ったリー・ヨンホン氏は新たな投資家を探しており、交渉相手の一人がロッコ・コミッソであると言われる。

ロッコ・コミッソはアメリカのケーブルテレビ事業で成功を収めた実業家で、『Forbes』によれば現在の資産は45億ドル(およそ4952.3億円)に達するという。

大学時代にはサッカーをしており、1972年には西ドイツ五輪のアメリカ代表メンバーのトライアウトに参加したこともある。

サッカー関係では2017年1月からアメリカ独立リーグのニューヨーク・コスモスのオーナーを務めており、経済的に苦戦していたクラブを救っている。

コミッソ氏は今回ミランの株式70%を取得するため5億ユーロを投資し、債務を全て引き受けた上で1億5000万ユーロ(およそ190.8億円)の補強費を投じる提案をする予定だとのことだ。

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